NEWS 「Forbes Store」オープン! FRAGMENTコラボも展開

経営・戦略

2026.09.03 08:30

グーグル、炭鉱跡地の新設ソーラー施設から電力調達へ 亜鉛電池を活用

Brandon Bell/Getty Images

Brandon Bell/Getty Images

グーグルは、ウェストバージニア州の露天掘り炭鉱跡地に新設される総額3億5000万ドル(約560億円)規模の太陽光発電所から電力を調達する。同社はこのリチウムイオン電池と長寿命の亜鉛電池を組み合わせた初めての施設を活用し、自社のデータセンターにクリーンエネルギーを24時間体制で供給する狙いだ。

この施設の開発を手がけるMN8エナジーによると、同施設は出力86メガワットの太陽光発電設備を備える。加えて、短期蓄電用のリン酸鉄リチウムイオン電池(容量280メガワット時)と、夜間に最低10時間の給電が可能なイオス・エナジー製の亜鉛電池(同100メガワット時)を併設する。MN8のジョン・ヨーダーCEOがフォーブスに語ったところによると、2030年の全面稼働時には米東海岸にある主要な送電網に接続され、グーグルはそこから20年間にわたって電力を調達するという。

「これは技術の限界を突破するためのプロジェクトだ」とヨーダーは語る。「太陽光発電だけで24時間絶え間なく電力を供給する完璧な解決策を見つけたとまでは言わないが、確実にその目標に近づいている」

米国人の7割がデータセンターに反対、それでも投資は膨らむ

米国ではデータセンター建設に対する世論の反発が大きい。ギャラップの調査によると、電気料金や水資源への影響、騒音などを理由に、米国人の70%が居住地域近郊での巨大施設の建設に反対している。その一方で、プロジェクトの主体である大手IT企業はクリーンエネルギー事業に数十億ドル(数千億円)を投じている。トランプ政権が再生可能エネルギー向けの連邦補助金の大半を廃止するなか、これらの企業が太陽光、蓄電池、風力発電への投資を下支えしている形だ。

ガスタービンは約7年待ち、太陽光が最も迅速な選択肢

大手IT企業がこうした投資を急ぐ最大の理由は、時間とコストの合理性だ。米国で電力需要が急増する中、新たなガスタービン発電所の稼働には約7年を要するため、再生可能エネルギーは最も迅速に追加の電源を確保するための選択肢なのだ。

ゴールドマン・サックスから独立したMN8は、全米で合計60億ドル(約9600億円)規模の再生可能エネルギー事業を展開し、約4ギガワットの電力を供給している。「我々は現在、他の発電方式が直面しているようなサプライチェーンの制約を受けていない」とヨーダーは述べる。「過去10年間の新規電源開発に向けた動きを振り返れば、実質的に再生可能エネルギーしか選択肢がなかった事がわかるはずだ」。

次ページ > 亜鉛電池は過熱のリスクがほとんどなく、部材の91%を米国内で調達

翻訳=江津拓哉

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事