NEWS 「Forbes Store」オープン! FRAGMENTコラボも展開

欧州

2026.09.02 10:30

G20入りを目指すポーランド、名目GDPは1兆ドルを突破 障害となっているのは

米首都ワシントンのホワイトハウスで会談する同国のドナルド・トランプ大統領(右)とポーランドのカロル・ナブロツキ大統領。2025年9月3日撮影(Alex Wong/Getty Images)

米首都ワシントンのホワイトハウスで会談する同国のドナルド・トランプ大統領(右)とポーランドのカロル・ナブロツキ大統領。2025年9月3日撮影(Alex Wong/Getty Images)

米国はポーランドの20カ国・地域(G20)正式メンバー入りを支持しており、12月に米フロリダ州マイアミで開催されるG20首脳会議(G20サミット)に同国を招待した。

ポーランドの国内総生産(GDP)の名目値が1兆ドル(約160兆円)を突破したことは、同国が長年目標としてきたG20への参加を後押しする要因の1つに過ぎない。米国は重要な同盟国であるポーランドを中東欧の主要国として重視しつつある。一方、ポーランドは、現在のG20の枠組みが西欧諸国に著しく偏っており、欧州連合(EU)全体の意見を反映できておらず、東欧の経済や安全保障上の現実が見過ごされていると主張している。

G20入りを目指すポーランド

米ホワイトハウスはポーランド紙ジェチポスポリタの取材に対し、G20には中東欧を代表するポーランドの声が求められていると述べ、正式メンバー入りを目指す同国の取り組みを支持すると表明した。

現在、中東欧諸国はG20に参加していない。ポーランドは、中東欧諸国がG20から排除されていることで、世界が意思決定をする上で地理的・経済的な盲点が生じていると指摘している。

ポーランドはすでにEUで6番目に大きな経済規模を誇り、2028年までにスイスを抜いて世界第20位の経済大国になるとみられている。G20の主要メンバーであるフランスやドイツが経済成長の鈍化に苦しむ中、ポーランドは今年、3.5%の経済成長を見込んでいる。

同国にとってG20への参加は、共産主義体制の崩壊後、数十年にわたって成し遂げてきた前進を反映するものだ。ポーランドで毎年開催される中東欧最大級の経済フォーラム、欧州経済会議に出席した同国のアンジェイ・ドマンスキ財務相は、G20首脳会議への招待は、過去40年間にわたる経済改革の成果に対する評価だと演説した。

英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)のアニエシュカ・スモレンスカ博士は、ポーランドは経済とエネルギーの移行を進めつつ経済成長を成し遂げた国として、G20に独自の視点をもたらすことができるとみている。同博士は「ポーランドの(共産主義体制からの)移行期の経験は、持続可能な経済や資金調達といった問題に関して、先進国と途上国の双方から信頼を得ている」とした上で、同国はG20のメンバー国やオブザーバー参加国にとって、成長と回復力の模範となり得ると強調した。

ポーランドは東欧と西欧の架け橋としての役割も担ってきた。地政学的な観点から見ると、特にウクライナ侵攻開始以降、ポーランドは欧州の安全保障上、最前線の役割を担っており、同国は経済的な重要性だけでなく、戦略的な重みも増している。

次ページ > 米国はなぜポーランドを支持するのか

翻訳・編集=安藤清香

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事