フレーズ1:脱線した話題を別の場に移す
誰かが長く本題から外れた話を始めたら、こう言う。
「恐れ入りますが、ここで一旦区切らせていただきます。非常に重要なご指摘ですが、本日のアジェンダの範囲を超えておりますので、別途機会を設けて議論しましょう」
最初の一文が重要だ。自然に話が途切れるのを丁寧に待っていると、さらに数分かかることがある。
相手が「あと1分だけ必要です」と返してきたら、境界線を繰り返す。
「ご理解いただけますと幸いです。時間の都合上、先に進めさせていただきます。詳細やご意見はチャットでご送付いただければ、会議後に確認いたします」
一度だけ伝え、次の議題に移る。長々と説明すると、その境界線が交渉可能であるかのように聞こえる。
フレーズ2:すでに答えた質問を終わらせる
誰かが同じ質問を繰り返したら、こう言う。
「そちらにつきましては先ほど回答いたしましたので、先に進めさせていただきます。もしご不明点が残る場合は、会議後に改めて個別に確認いたしましょう」
フォローアップを申し出ることで、支援を拒んでいるのではなく、時間を管理しているのだと明確になる。
ただし、注意点が1つある。質問が繰り返されるのは、最初の回答が明確でなかったサインかもしれない。複数の人が困惑しているようなら、もう一度答えるべきだ。だが、1人がすでにグループで議論した意見を言い直しているだけなら、区切りをつけて先に進もう。
フレーズ3:発言の機会を別の人に渡す
同じ人が何度も発言しようとする場合は、こう言う。
「まだ発言されていない方のご意見も伺いたいと思います。次のご質問は、まだ発言されていない方からお願いいたします」
これは、部屋にいる他の全員が理解できる公平な参加ルールを適用しているだけである。
幅広い参加が重要な会議では、そのルールを事前に告知しておくこともできる。発言したい人全員に順番が回るまでは、1人1問という具合だ。そうすれば、誰かがすでに議論を独占してから、急いで制限を考える必要がなくなる。
誰かを傷つけずに発言を遮る
ここで重要なのは、丁寧な前置きを重ねることよりも、口調である。いら立ちを含むため息、目を丸めるしぐさ、長い謝罪は避け、落ち着いてその一言を伝え、そのまま先に進む。相手が反論するたびに、より強い言い方を探すよりも、同じ落ち着いた中立的な表現を繰り返すほうがたいてい効果的だ。
皮肉や人前での叱責も避けるべきである。「いつになったら本題に入れるのでしょうか」といった言葉は笑いを誘うかもしれないが、単なる時間の境界線を立場の争いに変えてしまう。誰かが発言して恥をかかされるのを見た他の人は、正当な質問をすることにも慎重になるかもしれない。
12人が参加する会議で5分間脱線すれば、組織全体で延べ1時間分の人件費と時間が無駄になった計算になる。その時間を守ることは、会議を運営するあなたの仕事の一部である。脱線した話題を別の場に移す。繰り返された質問を終わらせる。あるいは、発言の機会を別の人に渡す。そして、すぐに次の人または次の議題へ進むことだ。


