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2026.09.06 09:15

一晩干したふきんに菌2万個が残留 水洗いだけでは防げない食中毒の罠

stock.adobe.com

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きれいに洗った食器を布製のふきんで拭き上げ、食器棚へ片付ける。日常的によく見られるキッチン風景だが、その「拭き取る」という行為自体が、知らず知らずのうちに食器へ菌を移してしまう原因になっているかもしれない。日常的なふきんのお手入れについて、日本製紙クレシアが「菌の生き残り試験」を実施し、結果を公開している。

それによると、試験用綿ふきんに食品汚れを想定した大腸菌(約50万個)と調理者の手指等から移行する黄色ブドウ球菌(約50万個)の混合菌液(ふきん1枚あたり約100万個)を接種し、水洗い後に一般的なキッチン環境(温度25℃・湿度50%)で16〜18時間乾燥させる実験を行った。

その結果、十分に乾燥させた状態であっても、一般生菌数は約3.5万個、食中毒の原因菌となり得る黄色ブドウ球菌は約2万個が生き残っていることが判明。水洗いして一晩干しただけでは、付着した菌の約25分の1が生きたまま繊維内に残留し続けていた計算だ。

実験を監修した東京農業大学の小西良子客員教授によると、水洗いだけでは繊維の奥に潜む細菌を除去することは困難だという。水洗いした生野菜や調理者の手にはどうしてもわずかな菌が残り、水分を拭き取った際にふきんへと移行する。特に食中毒の原因となる黄色ブドウ球菌は乾燥に強い性質を持つため、「しっかり乾かしたから大丈夫」という認識だけでは死滅しない。

こうした菌を確実にゼロにし、清潔な状態へリセットするには、5分間の煮沸消毒といった加熱処理や塩素系または酸素系漂白剤に数分つけおきするなどのひと手間が必要だ。とはいえ、慌ただしい日々の中で毎日こまめに煮沸消毒を行うのは相応の手間と時間がかかるのも事実。毎回のお手入れが負担に感じる場合は、使い捨てができるペーパータオルや紙製ふきんを上手に取り入れるのも選択肢のひとつだろう。

「洗った食器だから拭いてもきれいに保たれている」と過信せず、道具のお手入れや衛生管理には常に気を配っておきたいものだ。

出典:日本製紙クレシア「日常使いのふきんの『菌の生き残り試験』を実施」より 

文=飯島範久

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