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2026.09.11 11:00

認知と獲得をつなぎ、事業成長を加速する Amazon AdsとADKが描く次世代マーケティング戦略

デジタル化が進んだ一方で、多くの企業が「マーケティング投資が事業成長にどう貢献しているのか見えない」という課題に直面している。

そうした課題を解決しようと、ADKマーケティング・ソリューションズ(以下、ADK MS)とAmazon Adsが取り組むのが、フルファネルマーケティングの形だ。

次世代マーケティング戦略について、同社執行役員 ビジネストランスフォーメーションデザイン本部長の三橋良平とAmazon Adsパートナー事業本部長の金子泰典が語り合った。


ブラックボックス化するマーケティング投資

金子泰典(以下、金子):現在の企業マーケティングを取り巻く環境を、どのように捉えていますか。

三橋良平(以下、三橋):大きな変化として感じているのは、生活者の行動が非常に細分化していることです。スマートフォンをはじめとするデバイスやテクノロジーの進化によって、生活者との接点がどんどん増えています。以前はある程度、塊として生活者を捉えることができましたが、今はそれが難しくなっています。テレビに加えてさまざまな動画サービスがありますし、どこで何を見て、何をきっかけに購買するのか、生活者のプロセスが複雑になっています。

金子:その結果として、マーケティングにおける「認知」と「獲得」の分断も起きています。

三橋:認知と獲得の分断は、私たち送り手側が勝手につくり出してしまったものだと思っています。本来、生活者に提供したい体験は一貫して考えるべきなのに、プランニングをする側やメディア側が役割を分けてしまったがゆえに、今の状態がある。もっとシンプルに「お客様にどんな体験を提供するか」を考えるべきです。

金子:まさにそこは、Amazon Adsとしても大きな課題だと考えています。広告主のなかでも、認知と獲得を、それぞれ異なる部署が担当しているケースが多く、一貫して見られていない。代理店側も担当部署が分かれていることが多いので、一貫した体制がなかなか取られてきませんでした。さらに、これまで広告にはテレビならのべ視聴率(GRP)、ウェブなら獲得単価(CPA)や閲覧数(PV)といったように、それぞれ異なる指標が存在してきました。それらがシングルソースでつながっていないことも、分断を生んだひとつの要因だと思います。

企業にとってマーケティング投資がブラックボックスになってしまうことは、大きな課題です。私自身、以前は事業会社で経営企画に近い仕事をしていたので、マーケティングチームが何に投資し、それがどれだけ事業に貢献しているのかを説明する難しさを実感していました。

三橋:だからこそ、認知から購買までのつながりを可視化できるのは、Amazon Adsの大きな価値のひとつだと思います。

金子:購買に近いローワーファネルの領域では、Amazon上で商品を訴求するスポンサー広告があり、アッパーファネルでは、Prime VideoやFire TVなどを活用した広告によって、ブランド認知の向上を支援する。そのため、生活者がブランドを知ってから購買に至るまでの行動の傾向やインサイトを、横断的に捉えることができます。これが、フルファネル型のマーケティングを可能にしている基盤だと考えています。

金子泰典 Amazon Adsパートナー事業本部長
金子泰典 Amazon Adsパートナー事業本部長

三橋:私はAmazonを「リアルショッピングモール」と捉えると、とても分かりやすいと思っています。リアルのショッピングモールにはさまざまなお店が出店し、人が集まる。人が集まれば映画館ができたり、イベントが開催されたりする。そして、さらに人を呼ぶために、外に看板を出したり、さまざまな集客施策を行ったりする。

このリアルな場のあり方を、オンライン上でまさに体現しているのがAmazonだと思っています。

加えて、それぞれの接点から得られるシグナルをもとに、横断的にインサイトを捉えることができる。それはつまり、これまで点でしか捉えられなかったものを、線で最適化できるようになるということです。それは生活者体験の向上につながりますし、企業から見ても、事業成果への影響を見通せるようになります。

三橋良平 ADKマーケティング・ソリューションズ 執行役員 エクスペリエンス・デザイン本部長
三橋良平 ADKマーケティング・ソリューションズ 執行役員 ビジネストランスフォーメーションデザイン本部長

ファンとの関係を育て、企業の収益向上につなげる

金子:Amazonはもともとオンラインストアなので、当然ながら販促の領域がメインでした。しかし、私たちもAmazon DSPやPrime Videoでの広告展開を拡大し、ブランド認知の領域にも力を入れるようになりました。従来とは異なる部署にアプローチする必要が出てきたことで、これまでのやり方では価値が伝わりにくいという難しさもあります。ただ、宣伝やブランドマーケティング部門と販促部門の両方の部署にアプローチすることで、その壁が少しずつ取り払われてきていると感じています。企業のなかにもひとつの部署で見る動きが出てきていますし、私たちのパートナーである代理店やテクノロジーパートナーが、横断的に見られるソリューションを提供してくれることで、状況は着実に改善してきています。

三橋:まさに広告会社の役割が重要になっています。企業の広告部門、CRM部門、営業部門、場合によっては経営や経理など、異なる部門をつなぎ、それぞれが生み出している価値を事業成果というひとつの方向に向けていく。そこを「オーケストレーション」するのが、外部パートナーである私たちの役割だと思っています。

ADK MSでも、メディア、クリエイティブ、CRMなど、これまで分かれていた機能をシームレスにつなぐ組織づくりを進めています。広告会社の役割も、「メディアを買うこと」から「企業の事業成長に向けて、さまざまな機能の持つ価値をつなぐこと」へと変わってきています。

金子:そのような取り組みをしておられるADK MSさんと協業したいと思い、私たちからアプローチさせていただきました。特にADK MSさんが2024年から掲げている「ファングロース戦略」は、私たちが実現したいと考えていたことの延長線上にあると感じています。

三橋:ADKは長年、アニメやIP、エンターテインメントなどの領域で仕事をしてきました。そこで向き合ってきたのが、「作品とファンとのつながり」です。ファンがなぜその作品を好きなのか。どうすればもっと好きになってもらえるのか。どのような文脈をつくれば、作品とのつながりが強くなるのか。そうした「心理的な軸」を捉えて活用することを、長年やってきました。その知見を、商品やサービス、ブランド、企業にも応用できるのではないかと考え、24年から始めたのがファングロース戦略です。

従来のマーケティングでは「どれだけ買ったか」「どれくらい売上があるか」という経済的な軸だけで捉えることが多かった。そこに「なぜ好きなのか」「どれくらいブランドへの気持ちが強いのか」という心理的な軸を加えた二軸で考えます。突き詰めれば、ファンを増やしていくことが、企業の収益向上につながるという発想です。この考え方こそ短期的な数字だけでなく、長期的なLTV(ライフタイムバリュー)につながっていくポイントだと考えています。

金子:ご一緒に取り組むことで、消費者がどのようにブランドを認知し、好きになっていくかという視点が、より深まってきていると感じています。ADK MSさんが設計する施策に私たちのインサイトを活用することで、よりよい戦略を考えられる素地ができつつあります。そしてこの取り組みは、ブランドマネージャーの方々が社内でより輝ける環境づくりにもつながると思っています。

ブランドマネージャーは、経営陣から「なぜこんなに予算を使うのか」「本当に成果はあるのか」と問われたり、営業チームから「自分たちが稼いだ予算をなぜそんなに使うのか」と言われたりすることが少なくありません。ADK MSさんとの取り組みを通じて、ブランド担当者の方々がご自身の成果をきちんと示し、社内で「売上をつくっている部門」と認知されるような環境をつくっていく。私たちはそこをサポートしていきたいですし、それを通じて、広告による成果の創出を支援していきたいと考えています。

三橋:Amazonさんのもつさまざまなフォーマットのなかで、私たちなりの表現の型をつくれるといいと思っています。アッパーファネルからミドルファネル、ローワーファネルまで、一貫した世界観を保ちながら、それぞれの接点で成果を出せるクリエイティブをどうつくるか。ここにはまだ深掘る余地があると思っています。メディアプランニングの視点をもちながら、適切なタイミング・適切なメッセージ・適切な場所でクリエイティブを届けていきたいです。

私はAmazonを、購買からコンテンツまでさまざまな接点をもつ、“生活圏”のような存在として捉えています。そしてファングロース戦略は、事業成長に資するもの。両者をかけ合わせながら、私たちも事業の成長パートナーとして、Amazonさんとともに進化していきたいと考えています。

Amazon Ads
https://advertising.amazon.com/


みつはし・りょうへい◎ADKマーケティング・ソリューションズ執行役員ビジネストランスフォーメーションデザイン本部長。デジタルマーケティング領域で25年超のキャリアを持つ実務家。総合広告会社でのコマース戦略、EC事業会社の経営、大手総合コンサルティングファーム等を経て2024年3月より現職。戦略設計から組織構築、実装までをEnd-to-Endで完遂し、大手企業のDXや新規事業立ち上げを多数牽引。Cannes LionsやD&ADなどの広告賞受賞歴も有する。現在はADKの「ファングロース戦略」の設計・推進やデータと顧客体験を融合した事業トランスフォーメーションを牽引している。

かねこ・やすのり◎Amazon Adsパートナー事業本部長。日本・オーストラリア統括。金融機関やコンサルティングファームなどに勤務し、東京やシンガポールで、経営企画業務および大企業向けの成長支援業務を主導。2019年にAmazon Japan入社。24年1月より現職。東京を拠点に、日本全域および越境広告を行う独立系広告代理店、テックパートナーとの関係強化を通じて、日本におけるAmazonの広告事業のビジネス拡大に従事する。

Promoted by Amazon Japan / text by Fumihiko Ohashi / photographs by Masahiro Miki / edited by Akio Takashiro