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働き方

2026.09.01 09:14

燃え尽きを防ぐ「仕組み」の力——創業者が自分と事業を立て直す5つの戦略

Adobe Stock

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誰もが一度は耳にしたことのある創業者の物語がある。毎晩4時間の睡眠、深夜のメール返信(もちろん、境界線を引けるのは雇われている人だけだから)、あらゆる決断をひとりで抱え、あらゆる壁をひとりで押し越えていく超人的な努力家。そんな物語は今なお、最初の1000万ドル(約16億円)の売上、そしてその先へと続く道における無言の代償として、まるで名誉のバッジであるかのように密室で語られることが多い。

しかし、機能不全がこれほど長く常態化すると、創業者は燃え尽き症候群(バーンアウト)への道を突き進むことになりかねない。

数字に強い人ほど燃え尽きは隠れやすいが、いずれ表面化する

創業者は、データや仕組みに基づいて行動していれば、どういうわけか燃え尽き症候群から守られると思い込みがちだ。スプレッドシートが自分を合理的に保ってくれると考え、論理的な人間は燃え尽きないと信じている。

しかし、仕組みが実際に行っているのは、燃え尽き症候群をより長く隠すことだと私は考えている。自分がほとんど何もできないと感じているときでも、数字は回り続ける。ダッシュボードは、あなたが6カ月間まともに眠っていないことなど知る由もないため、心身が限界であっても、フル稼働しているパフォーマンスを記録し続けることができるのだ。

私が燃え尽き症候群に陥ったとき、その崩壊はドラマチックなものではなかった。誰もが想像するような決定的な瞬間はなかった。それはもっと静かにやってきた。自分があらゆることをこなしているのに、何も感じなくなっていることに徐々に気づいたのだ。ビジネスは急速に動いていたが、私の心を動かすものは何もなかった。

クリーブランド・クリニックが表現しているように、「燃え尽き症候群の症状は人によって異なる」。私の経験から、燃え尽き症候群は以下のような形で現れることがわかった。

• 喜びやモチベーションが失われ、日常的に笑うことがなくなる。

• 忍び寄る無感覚に気づき、喜び(高揚感)も悲しみ(落ち込み)も感じなくなる。

• 些細なことが、過剰な反応を引き起こすようになる。

• 目を輝かせていた理想主義が、冷笑主義(シニシズム)へと変貌する。

• 費やしている時間に見合わないほど、生産性が低下する。

• 自分の感情と向き合う代わりに、衝動的な習慣で自分を慰めようとする。

• 休息をとってもエネルギーが回復しなくなり、むしろ休むことが脅威に感じられるようになる。

• 仕事のために家族や個人の時間が犠牲になり、その悪影響が遅れてやってくる。

喜びは目的地ではない

かつて私は、喜びとは創業者が最後に到達するものだと思っていた。マイルストーンや評価額、あるいはビジネスがようやく「成功」を収めた状態のことだと考えていたのだ。

しかし、それは違う。

喜びとは、リーダーが自分を支えてくれるものを使って毎日手入れをしなければならない庭のようなものだ。喜びを感じるのを待つのをやめ、何でもない普通の火曜日に、意図的に小さな喜びの時間を組み込み始めた瞬間、あらゆる重荷が軽くなったように感じられた。

そのたった一つの意識の変化が、私が何のためにビジネスを構築しているのかを変えた。ビジネスは理想の人生を支えるものであり、人生に取って代わるものではないはずだ。会社が人生を豊かにするための手段ではなく、人生のすべてになってしまっているなら、それはビジネスを築いたことにはならない。私の考えでは、それは「資金の潤沢な檻(おり)」を造ったにすぎない。目の前に開かれた扉があるにもかかわらず、創業者がそこから踏み出すのを阻むのは、往々にしてプライドだ。なぜなら、一歩退く必要があると認めることは、敗北を認めることのように感じられるからだ。

適切なリーダーシップスタイルを見つけることが重要である

あらゆる状況で効果を発揮する単一のリーダーシップスタイルは存在しない。ポール・ハーシーとケネス・ブランチャードは、指示、コーチング、支援、委任の4つを挙げている。私がそれまで行っていたのは、ビジネスや私自身が実際に必要としていることに関係なく、自分の限界が来るまで、1つのモードをフルパワーで稼働させ続けることだった。

私と共同創業者は、体系的なリーダーシップトレーニングを受けたことがなかった。親たちの真の課題を解決すると信じる製品があり、確かな野心があり、容赦なく突き進むエネルギーがあった。スタートアップの段階ではこれでうまくいったが、10年以上も続けられる方法ではなかった。

私にとってのブレイクスルーは、ビジネスにおける自分の価値は、決して「より多くのことをこなすこと」にはないのだと理解したことだった。自分の価値とは、自分自身のニーズを裏切ることなく、正しいことを正しいやり方で行うことにある。私はよく、アリアナ・ハフィントンの言葉とされる次のフレーズを思い出す。「私たちは誤って、成功とは仕事に費やす時間の量の結果だと考えてしまう。本当は、その時間の質こそが重要なのに」

私は、自身の土台となるオペレーティングシステム(OS)を構築することに没頭した。2回以上行う作業についてはすべて標準作業手順書(SOP)を作成し、チームのために「1分間の目標設定」や「1分間の軌道修正」を設け、意思決定のルールを頭の中ではなく紙に文書化した。

自分がいなくても回るビジネスを構築する

「傷口こそが、光が差し込む場所である」というよく知られた考え方がある。しかし人々が見落としがちなのは、そこは「光が外へと放たれる場所」でもあるということだ。困難な時期を乗り越えたリーダーは誰もが、いまだ暗闇の中で迷っている誰かにとってのランタンや灯台になれると、私は信じている。

これを読んでいる創業者の方々へ。燃え尽きそうだと感じているからといって、あなたが壊れているわけではない。あなたが動いていなくても回り続けるビジネスの構築に取り組んでほしい。私にとってすべてを変えた5つの戦略を紹介する。

1. ビジネスだけでなく、自分自身に関するデータも信頼する。 売上を追跡するのと同じように、自分自身のエネルギーレベルや意思決定の質を追跡しよう。かつて得意だった分野で一貫してパフォーマンスが低下しているなら、それは重要なデータポイントだ。

2. 2回以上行う作業は、すべてSOP(標準作業手順書)を作成する。 あなたの頭の中にしか存在しないプロセスは、それ自体が単一障害点(SPOF)となる。

3. 異なる方法でリードすることを自分に許可する。 私の考えでは、1つのリーダーシップスタイルをいつまでもフルパワーで実行し続けるリーダーは、成果を上げているのではなく、チームの目の前で燃え尽きているだけだ。

4. ペースを妥協ではなく戦略として再定義する。 成長を持続させ、時間をかけて複利効果を生み出すシステムを構築しよう。創業者の努力だけに頼るペースは、救済を必要とするビジネスを生み出してしまう。

5. 毎日、庭の手入れをする。 喜びとは境界線であり、毎日のメンテナンスを必要とする。自分自身をバランスシートに載せよう。あなたのキャパシティや、個人としての生活にしっかりと関わることは、ビジネスの資産なのだ。

私の崩壊が突破口となったのは、私が毎日卓越していなくても生き延びられる何かを築くことを強いられたからだ。自分が元気なときだけでなく、そうでないときも回り続けるビジネスこそ、築く価値のあるものだ。それは外から見て魅力的なだけでなく、内側から見ても心地よいものなのだ。

forbes.com 原文

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