屋上の太陽光パネル設置義務は、ドバイ首長のシェイク・モハメド殿下が先週公表した「ドバイクリーンエネルギー戦略2050」の中で、再生可能エネルギーに関するいくつかの野心的な目標の一つとして盛り込まれた。
ドバイはプランの中で、都市エネルギーのクリーンエネルギー比率を2020年までに7%、2030年までに25%、2050年までに75%に高める目標を掲げた。以前ドバイはクリーンエネルギー比率を2030年に15%にするという目標を導入したが、1年も経たないうちに数値を上方修正した。
また、270億ドル(約3.3兆円)を投じてクリーンエネルギープロジェクトに低金利の融資を提供するドバイグリーンファンドを立ち上げることや、ドバイを次世代クリーンエネルギーテクノロジーの国際的な研究開発ハブにすることも盛り込んだ。
アル・マクトゥーム・ソーラーパーク(Al Maktoum Solar Park)第2フェーズの着工式典でのスピーチで、戦略の詳細を明らかにしたシェイク・モハメド殿下は「イノベーションと研究開発に基づいたこの戦略によって、未来のエネルギーセクターを開拓したい」と述べた。
同ソーラーパークは建設中のものとしては世界最大の実用レベルのソーラープロジェクトで、第1フェーズは2013年に、アリゾナ州テンピに拠点を置く米ファーストソーラー(First Solar)によって建設された。第2フェーズは2017年に稼働予定。第3フェーズは2020年に竣工しトータルでは最大出力1GWの施設となる。最終フェーズとなる第4フェーズは2030年完成予定で、最大出力は5GWを目指している。
UAEは石油産出大国で埋蔵量でも世界第2位の規模を誇る。2009年の1人当たりの二酸化炭素排出量は40.31トンで世界6位だった。UAEは最近、カーボンフットプリント(CFP)を削減するために太陽光発電の大規模導入を促進している。世界で最も日照時間が長い国の一つに数えられるUAEにとって、この施策は理に適っていると言える。