9月がやってきた。新しい月の幕開けを飾るのは、肉眼で楽しめる今月屈指の美しい光景だ。夕暮れ時の西の低空で輝く「宵の明星」の金星が、明るい1等星スピカのそばを滑るように通り過ぎてゆく。
週末にかけて下弦となる月は、夜明け前の空でおうし座のプレアデス星団(和名:すばる)や火星と共演し、見ごたえ十分の観測機会をもたらす。まさに「早起きは三文の徳」である。
月明かりが弱まるこの時期は、秋が深まる前に晩夏の暗い夜空で深宇宙の宝石に思いを馳せる絶好のタイミングでもある。9月1日(火)からの1週間の夜空と星空観察のポイントをまとめた。
9月1日(火)~2日(水):金星とスピカが出会う
1日の日没から約30分後に西南西の低空を見ると、明るい星が2つ上下に並んで光っているのが目に留まるだろう。まばゆい輝きを放っているのは金星で、そのわずか1度余り上方にきらめいているのが、おとめ座で最も明るい星スピカだ。最接近は翌2日。
この2つの星は日の入り後1時間半ほどで仲良く地平線に沈んでしまうため、チャンスを逃さないようにしよう。2日以降、夕闇の迫る空で両天体の距離が少しずつ開いていく様子もまた美しい眺めとなる。
9月3日(木):月とすばるが大接近
3日深夜から翌4日明け方にかけて、ややふくらみを残した半月がおうし座の「すばる」ことプレアデス星団と大接近する。英語で「セブンシスターズ(7人姉妹)」の愛称を持つ有名なこの散開星団は、月の光のそばにあっても双眼鏡を使えば観察できる。
9月4日(金):下弦の月
月が下弦となり、夜遅くに昇るため、宵の間は暗い空が約束されている。銀河や星雲、星団を探してみたい人には朗報だ。
夜更かしができるなら、半月がおうし座と一緒に夜空を旅する様子も楽しみたい。月は今宵以降、来週の新月へと向けて夜ごと欠けて細くなっていく。
9月7日(月):月と火星がランデブー
未明~明け方の東の空で、月齢25の細い月が赤い火星と並んで輝く。



