経営・戦略

2026.09.01 09:31

アマゾン株急落──米連邦取引委員会、広告価格の不正操作で提訴

Nathan Stirk/Getty Images

Nathan Stirk/Getty Images

米連邦取引委員会(FTC)は現地時間8月31日、アマゾンが広告主に対して欺瞞的な価格設定を行っていたとして同社を提訴した。

ウォール・ストリート・ジャーナルが最初に報じた訴状によると、アマゾンは広告主が自社商品の広告を掲載する際に支払う最低価格を実際よりも高く見せていたとされる。

この訴訟には20州以上の司法長官が参加しており、アマゾンが計数百億ドル(数兆円)規模の収益を上げた過去7年間が対象だ。

この報道を受けてアマゾンの株価は急落し、米東部夏時間31日午後3時40分ごろには2.7%下落して260ドル台を割り込んだ。終値は前営業日比2.5%安の259.77ドルだった。フォーブスは両陣営にコメントを求めている。

FTC、広告主から約3.2兆円を不当に得たと主張

FTCは、アマゾンが「事情を知らない広告顧客」から200億ドル(約3兆2000億円)以上の不当な利益を得ていたと指摘している。

FTCと各州の司法長官がアマゾンに求める損害賠償の具体的な金額は明らかになっていない。ペンシルベニア州のデイブ・サンデー司法長官は声明で、この訴訟によりアマゾンに欺かれた企業への返金が実現されることに「期待している」と述べた

この訴訟にはアラスカ州、アリゾナ州、カリフォルニア州、コロラド州、フロリダ州、アイダホ州、イリノイ州、インディアナ州、アイオワ州、ケンタッキー州、ルイジアナ州、ネブラスカ州、ニュージャージー州、ニューヨーク州、ノースカロライナ州、オクラホマ州、ペンシルベニア州、ロードアイランド州、サウスカロライナ州、バーモント州、ワシントン州の各司法長官が加わった。その内訳は共和党が11人、民主党が10人だ。

2週間前にも和解金支払い、公正信用報告法の違反で3億円超

このわずか2週間前、アマゾンは公正信用報告法(Fair Credit Reporting Act)違反の訴えにおいて220万ドル(約3億5200万円)の和解金支払いに合意したばかりだ。この件で検察側は、個人情報が盗難された被害者に対し、加害者とされる人物の取引記録の開示要求にアマゾンが応じなかったと指摘していた。

有料会員の登録プロセス・解約手続きで和解、支払い総額は約4000億円

さらに約1年前には過去最高となる25億ドル(約4000億円)の和解金支払いにも合意している。これは、有料会員の登録プロセスに欺瞞的な手法を用い、解約手続きを意図的に困難にしていたとして同じくFTCから提訴されたことを受けたものだ。この和解により、アマゾンは10億ドル(約1600億円)の民事制裁金と15億ドル(約2400億円)の消費者への返金に応じた。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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