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2026.09.01 09:00

エヌビディアが台湾メディアテックに約5600億円投資、自前AIチップを作る顧客も取り込む

(C)NVIDIA (C)MediaTek

株式ではなく転換社債を選んだ理由、守りと値上がり益を両取り

エヌビディアが何を狙ったかは、株式ではなく転換社債を選んだ点に表れている。株式を直接取得すれば、値上がりを取りにいく形になる。転換社債なら、値下がりへの備えと値上がりへの参加を同時に買える。メディアテックによるカスタムシリコン事業が失速すれば、エヌビディアの手元には債券が残る。事業が急拡大すれば、拡大に合わせて債券は株式へ転換される。エヌビディアは、企業が自前のチップを設計する時代が広がるほど、自社へ二重に代金が入る形に取引を組み立てた。1度目はNVLink Fusionが採用される段階、2度目は債券が株式へ転換される段階である。

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転換社債という組み立ては、需要を自ら作り出しているだけではないかという懸念にも答える。35億ドルが支えるのは、成功すればエヌビディア製ではないチップを世界に増やす企業である。ただし、増えたチップが世に出るときには、エヌビディアの言葉、すなわちエヌビディアが定めた接続規格に従うという条件が付く。プラットフォームを握る企業が、周辺で製品を作る側へ資金を出して支える。エヌビディアが取った手は新しくなく、プラットフォームという商売が生まれて以来繰り返されてきた。

エヌビディアが通行料を取る構図は本物か、見極める3つの材料

見るべき証拠ははっきりしている。メディアテックと組み、NVLink Fusionを基盤とするアクセラレーターを発表するハイパースケーラーが現れたとする。発表そのものが離反ではなく、通行料を払う契約への署名にあたる。メディアテックに続く2社目の設計会社が転換社債という形でエヌビディア資金を受け入れれば、8月31日の動きは場当たりではなく方針だったと分かる。今後数四半期でメディアテックがカスタムシリコン案件をどれだけ獲得するかによって、あらかじめ検証を済ませた手順が量産投入までを本当に短くするかどうかが見えてくる。短縮できるという点こそが、売り込み文句のすべてである。

エヌビディアを守るのはGPUか接続基盤か、投資家が問う先が変わる

弱気論は、エヌビディアを守る堀、つまり競合が容易に越えられない優位がGPUそのものにあると想定している。8月31日にまとまった取引は、エヌビディアが別の前提で動いていることを示している。長く残る堀は、どのチップが勝つにせよ、勝ったチップ同士をつなぐ接続基盤の側にあるという前提である。カスタムシリコン時代を株価に織り込もうとする投資家にとって、意味のある問いは、もはや誰がアクセラレーターを設計するかではない。通行料がどこに置かれているかである。

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forbes.com 原文

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