Forbes BrandVoice!! とは BrandVoiceは、企業や団体のコンテンツマーケティングを行うForbes JAPANの企画広告です。

2026.09.11 16:00

HiPro人材活用で切り拓く 京都老舗和菓子店の新たな挑戦

京都で50年以上の歴史をもつ老舗和菓子店「丹波黒総本舗 中村屋」は、黒豆の煮汁を活用した無添加石鹸という新規事業に乗り出した。しかし、自社には異業種のノウハウが不足し、販路開拓やプロモーションなど、さまざまな壁に直面していた。
そこで中村屋が活用したのが、プロフェッショナル人材の総合活用支援サービス「HiPro(ハイプロ)」だ。異なる専門性をもつ3名のプロ人材を同時に迎え入れるチーム型の活用によって事業を推進。老舗企業と外部のプロ人材が伴走することで、新規事業はどのように動き始めたのか。


創業50年超、京都の老舗和菓子店が挑む新規事業

京都で50年以上にわたり和菓子づくりを営んできた「中村屋」は長年、「夏場の商品力低下」や「賞味期限に左右されるビジネスモデル」への強い危機感を抱いていた。そんななか、中村屋の新規事業責任者の大島三保は、自社の看板商品である『黒豆甘納豆』を製造する際、栄養価や美容効果が極めて高い黒豆の煮汁を毎日大量に廃棄している現状に着目。この煮汁をアップサイクルし、季節を問わず届けられる無添加の『黒豆石鹸』をつくれないか――。その閃きを元に、大島は単身で新規事業の立ち上げへと動き出す。

「思いついたときには、すごく良いものができるんじゃないかとワクワクしたのを覚えています。お世話になっている京都北都信用金庫さんに『こんなこと考えてるのだけれど』と相談したところ、製造パートナーを探してきてくれたんです。うちは食品会社なので口に入っても安全な完全無添加にこだわっており、その点でもパートナーは興味をもってくれました」(中村屋・大島三保)

大島三保 丹波黒総本舗 中村屋 新規事業責任者
大島三保 丹波黒総本舗 中村屋 新規事業責任者

納得のいく無添加石鹸を完成させた大島だったが、本当の試練はここからだった。和菓子を求めて来店する既存の顧客層に非食品の石鹸は響かず、大手ECモールに出品しても認知が得られず、閲覧数も伸びないという厳しい現実が突きつけられる。

「『素晴らしい商品なら、世に出せば自然と売れるはず』と信じていたのですが、現実は店頭でもWebでもなかなかお客様の目に留まりませんでした。食品以外の販路をもたず、コネクションもなければ、商品の見せ方も分からない。

自社単独での限界を痛感していたときに、信用金庫様から『副業人材の力を借りてみませんか』とHiProをご提案いただいたのです。自力で難しいことを努力するより、得意な人の力を借りたほうが早く、高い成果が上げられると考え、すぐにプロ人材を活用することにしました」(大島)

一気に3名同時活用。課題に応じた「チーム型」の座組

HiProでの人材募集を始めたところ、大島の想像を超えるハイレベル人材の応募が集まり、選考は難航した。当初1名のみを活用する想定だったが、HiPro側から「新規事業で直面する複数の課題に対して、チーム型で複数名を同時にアサインしてはどうか」という提案を、大島は即座に受け入れた。 

当時、直面していた課題は大きく分けて「販路開拓」と「販売戦略・ブランディング」。そこで、百貨店の経験が豊富な雀部雅宣、関東エリアの販売チャネルと化粧品業界の知見をもつ古橋奈保子、そして事業戦略とSNSマーケティングを牽引できる富士村彩花という、異なる強みをもつ3名のプロ人材を同時に迎え入れ、大島を中心とした4人チームが編成された。

プロたちが集まったチームは、月1回の全体ミーティングと個別の進捗確認、そしてデジタルツール上で日々、密なグループコミュニケーションを重ねながら自律的に機能していった。意見の衝突やバッティングを起こすことなく、各々が専門性を遺憾なく発揮できる環境が構築された。 

「私と古橋さんは同じ販路開拓の領域でしたが、私が関西圏の百貨店やリテール構造、古橋さんが関東圏やコスメ業界の商流に精通しているという明確な棲み分けがありました。さらに富士村さんが全体戦略の取りまとめやロジカルな言語化を担ってくれたため、非常にバランスの良いチームとして最初から機能していました。ミーティングで大島さんから『私は何をすればいいですか?』と聞かれた際に、満場一致で『大島さんは“決断”に集中してください』とお伝えしたのが印象深いです」(雀部)

雀部雅宣
雀部雅宣

「プロジェクトを牽引する大島さんが、最初からメンバーそれぞれの役割を明確にしてくださっていたので、チームにはすんなり馴染むことができました。また、全員のバックグラウンドや得意領域がまったく異なるからこそ、お互いをリスペクトし、理解することが大前提としてありました。

一方で、全員が同じ方向を向いて進むためには、チーム内だけでなく、中村屋さんのコンセンサスをいかに得ていくかという難しさもありました。ただ、メンバーごとに見ている角度が少しずつ違うので、ミーティングで意見を交わすなかで、『なるほど!』と驚くような気づきも多くありました。私自身にとっても、とても勉強になる経験でした」(富士村)

チームだから生まれたブレイクスルーの数々

チームがまず着手したのは、「老舗和菓子店のDNAをどう石鹸に宿らせるか」という本質的なコンセプトの再定義とリブランディングだった。当初、大島は食品と非食品を切り離して考えており、透明感のある一般的なコスメ風のパッケージを想定していた。しかし、全体ミーティングでブレインストーミングを重ねるなかで、チームの意見は「和菓子屋がつくった石鹸」として打ち出していく方向へと収斂していく。

「無添加の石鹸自体は市場に数多く存在するため、それだけでは埋もれてしまいます。しかし、『50年続く京都の老舗和菓子店がつくった石鹸』というバックグラウンドとストーリーは唯一無二の強みです。雑談ベースで話しているなかで、『むしろそこを全面に出すべきだ』というアイデアがポンと飛び出したのを覚えています」(富士村)

富士村彩花
富士村彩花

 「皆さんの言葉を聞いて、本当に腑に落ちました。それならばと、社内にある和菓子の包材を活用し、石鹸に合うオリジナルの帯をデザインして、一見すると上質な和菓子に見えるパッケージへとリブランディングを行いました。これは自分一人では絶対に辿り着けなかった視点です」(大島)

さらに、商品設計の面でもチームだからこそのブレイクスルーが生まれた。当初は3,000円前後の本商品のみの展開だったが、新規顧客が購入するには心理的ハードルが高いという課題に対し、古橋から「カットしてお試し用をつくろう」という大胆な提案が挙がった。

「化粧品業界を長年見てきた経験から、1アイテムだけの展開、さらに高価格となると売り場の獲得が難しい実情があります。まずは使ってもらい、使用感に感動してもらう導線が必要だと考えて提案したのです」(古橋)

古橋奈保子
古橋奈保子

これを受け、中村屋では商品を4分の1サイズにカットした「お試し用ミニ石鹸」を実用化。チームで考案した和菓子風のパッケージも相まって、イベント出店へのもち運びや新たな客層の開拓に寄与した。そして、この「和菓子の文脈を纏った石鹸」という独自の切り口は、販路開拓の現場でも強力な武器となった。

「実績のない新興コスメとして百貨店にアプローチしても門前払いされてしまう可能性があります。そこで、もともとの強みである『和菓子』を切り口に、そこから石鹸へ広げていくプランニングを進めました。ストーリーがあるからこそバイヤーの方々にも強い興味をもっていただき、百貨店との商談や、実際のポップアップ出店に向けた検討など、具体的な動きにつながっています」(雀部)

外部のプロ人材がチームとして伴走したことで、中村屋の社内にも良い変化が生まれた。当初は新規事業に関わりがなかった従業員たちも、Web上での発信、ECサイトの刷新などを目にするにつれ、「面白そうなことをやっている」と好意的に受け止め、自発的に参画する体制へと変化していった。

地域企業とプロ人材の新たな共創の形

「HiPro」を通じたチームでのプロ人材活用という挑戦は、中村屋だけでなく、かかわったプロ人材双方の視野を大きく広げる「共創」の好例となった。

「本業に取り組むなかでは、どうしても視野が狭くなってしまうことがあります。今回、大島様の熱い想いに触れ、異業種のプロと協業したことで視座が一段上がったと感じています。

現在は、『黒豆石鹸』をリ・パッケージし、実際の商品として販売するまでに至っています。このプロジェクトを通じて生まれたご縁が今も続いていることをうれしく思います」(古橋)

「私は本業で百貨店様に向けてさまざまなポップアップの提案を行っていますが、今回のプロジェクトを通じたつながりから中村屋さんという具体的な選択肢の厚みが加わったことは、非常に大きな強みだと感じています。また、『廃棄される煮汁を石鹸に生かす』というSDGs的な着眼点は他でも応用できるものです。今後さらに認知や売り上げが広がっていけば、他のお菓子屋さんも追随していくでしょうし、個人としても非常に視野の広がる経験になりました」(雀部)

一社だけでは越えられなかった壁も、異なる専門性が集まれば突破口が見えてくる。外部のプロ人材との協業によって生まれる「専門知の掛け合わせ」は、地域企業の新たな挑戦を後押しし、地域経済の未来を切り拓く力になりそうだ。 

「自分自身では小さな力だと思っていても、意外と誰かが欲している力だということは多々あります。そうした一人ひとりの小さな力も、重なり合っていけばこのように大きな力になっていくのだと実感しました。もし何かひとつでも自分の強みがある方には、ぜひ勇気を出して『HiPro』からプロ人材としての活動に挑戦してほしいですね」(富士村)

中村屋は今後、プロ人材と共に築いたSNSマーケティングのナレッジを自走させながら、この『黒豆石鹸』を日本全国へ届け、年齢や性別を問わず誰もが安心して使える「肌に優しい和菓子屋の石鹸」という新たな価値を確立していきたいと考えている。

「今回の取り組みを通じて、苦手なことや難しい領域は、必ず力を貸してくれるプロが外にいるのだと実感しました。自前主義にとらわれず、外部の力を借りた方が何倍も早く、高い成果を上げられます。今後も新たな課題に直面するたびに、こうして外部の素晴らしいプロ人材の方々と手を取り合い、伴走してもらいながら、次なるイノベーションへ挑戦し続けたいですね」(大島)

HiProとは

HiPro(ハイプロ)」は、課題に向き合う企業と、副業・フリーランス人材をつなぐ、プロフェッショナル人材の総合支援サービス。

地域企業と経済の発展への寄与を目指す取り組み「スキルリターン※」に取り組んでいる。

※スキルリターン
HiProが推進する、都市部ではたらきながらも、「地域を発展させたい」「この企業の可能性を信じている」という想いを持つプロ人材のスキルを“ふるさと”に還元(リターン)する取り組み。労働力不足を解決する手段の1つとして、1社でも多くの地域企業にとって、プロ人材の活用が当たり前になることを目指し、2023年6月にプロジェクトをスタート。

『スキルリターン』Webサイト
https://hipro-job.jp/skilljunkan/skillreturn/

HiPro [ハイプロ] - 副業・フリーランスのプロ人材総合支援サービス
https://hipro-job.jp/

パーソルキャリア
https://www.persol-career.co.jp


おおしま・みほ◎丹波黒総本舗 中村屋 新規事業責任者。京都で創業50年を超える老舗和菓子店「中村屋」にて、看板商品である黒豆甘納豆の製造過程で廃棄される煮汁を活用した無添加「黒豆石鹸」を企画開発。地域金融機関との連携を通じて「HiPro」を活用し、プロ人材チームと共に新規事業の販路拡大とブランディングを牽引する。

ふるはし・なおこ◎化粧品業界において法人営業を中心に18年のキャリアを築く。2022年に独立。本プロジェクトでは化粧品業界の知見を生かし、関東圏を中心とした販路開拓戦略を担当。

ささべ・まさのぶ◎大手百貨店の包括的支援や移動販売などの新規事業開発、サプライチェーン最適化コンサルティングに従事。本プロジェクトでは百貨店の知見とリテール戦略の知見を生かし、関西圏における販路開拓を主導。

ふじむら・あやか◎新規事業開発支援。大手ゼネコン系不動産にてコワーキングスペース等の新規事業立ち上げ、集客96%向上を達成した実績をもつ。本プロジェクトでは販売戦略・ブランディング・SNS/インフルエンサー施策の設計等を担当。

Promoted by パーソルキャリア / text by Michi Sugawara / photo by Masahiro Miki / edited by Akio Takashiro