北米

2026.08.31 08:30

イラン攻撃開始から半年 米国が払うべき莫大な代償

イランの首都テヘラン中心部で、首を絞められるドナルド・トランプ米大統領を描いた反米広告。2026年8月23日撮影(Morteza Nikoubazl/NurPhoto via Getty Images)

影響力を拡大するイラン

経済的な打撃に加え、この紛争からは他にも憂慮すべき影響が生じている。例えばイランは、通常戦力はほぼ壊滅状態にあるものの、弾道ミサイルや無人機の備蓄、そして代理勢力のネットワークはほぼ無傷のままであり、国内では大きな打撃を受けながらも、中東では開戦当初より強固な立場を確立しつつある。

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イスラエル紙エルサレム・ポストは、イスラエルの国防当局者が、弾道ミサイルの備蓄を含め、甚大な被害を受けた軍事力をイランが現段階で再建していることに衝撃を受けていると報じた。米紙ニューヨーク・タイムズも、米情報機関の推計を基に、イランの弾道ミサイル備蓄量は依然として開戦前の水準の70%程度に保たれていると伝えた。

米国の空爆でイランの核開発計画は大きく後退したものの、同国は残存する濃縮ウランの備蓄を引き渡す意向を示しておらず、先進的な遠心分離機の開発に関する高度な技術的知識を保持しており、将来的に核開発計画を再開する可能性もある。

恐らく最も不穏なのは、イランがミサイルと無人機による攻撃、商船に対する代理攻撃、機雷敷設といった手段を組み合わせることで、ホルムズ海峡を効果的に脅かす能力を実証した点だ。これにより、イランは周辺諸国に対する影響力を強めるとともに、世界のエネルギー市場に動揺をもたらした。これまでのところ、断続的に行われている外交交渉で、イラン政権は同海峡に対する支配権を手放す意向を一切示していない。

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「米国離れ」を検討し始めたペルシャ湾岸諸国

当然のことながら、この紛争は周辺諸国のエネルギー施設や民間施設にも被害をもたらしており、ペルシャ湾岸諸国と米国との間に前例のない緊張を引き起こしている。米紙ワシントン・ポストによると、湾岸地域の米国の同盟国は、米政府が外交的に紛争を解決できないことにいら立ちを募らせており、一部の国は、米軍の駐留を許すことが依然として賢明な選択なのかを検討し始めている。これらの諸国は自国領内に米軍の施設が存在することで、イランのミサイルや無人機の標的となる可能性が高まることを懸念しているのだ。

他方で、湾岸諸国は迎撃ミサイルや無人機、近接防衛システム、精密誘導ミサイルの購入を加速させており、多くの契約を米国の防衛企業と結んでいる。また、湾岸諸国の中には無人機の分野でウクライナとの協力を進める国もあり、今後米国との関係が冷え込んだ場合、これらの国々は欧州や韓国の防衛企業との提携拡大を検討するかもしれない。

サウジアラビア、トルコ、パキスタンは今月上旬、相互防衛協定を結んだが、これが米国に対する不満の高まりを表していると指摘する専門家もいる。この協定は、締約国が安全保障上の協力を拡大し、米国への依存を低減しようとしている事実を浮き彫りにしている。

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翻訳・編集=安藤清香

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