芸術(ファインアート)と冒険
コスタリカの沖合約30kmの太平洋の深海域を、ハシナガイルカの大集団が泳いでいる。
ハシナガイルカは小集団で観察されることが多いが、数百頭からなる大集団をつくることもある。彼らは巨大な集団をつくることで、捕食者から身を守り、高度な社会行動を営む。
統率のとれた一つの群れとして移動しつつも、イルカの各個体には固有の模様があるため、集団内では個体を識別することができる。
フィリピンの沖で、一人のフリーダイバーを、イワシの巨大な群れが包み込む。ダイバーの周囲で群れが割れた部分が、見事な光輪をつくりだしている。
予定外だった早朝ダイビングのさなかに撮影されたこの作品は、人と海洋生物のあいだに成立し得る、穏やかな信頼関係を映し出している。忍耐と海への敬意があれば、しばしば息をのむような瞬間に立ち会うことができるのだ。
シドニーのタマラマ・ビーチで、高いうねりと沖合の強風のなか、イルカたちがサーファーのすぐそばで波に乗っている。群れは、1時間以上もサーファーの近くにとどまり、周囲で人々が見守るなか、一列になって自然に泳ぎ回っていた。
海上から撮影されたこの作品は、共有空間である海では、人と野生動物がしばしのあいだ、荒々しい沿岸域を共に動く様子を描き出している。
ポルトガルで、18歳のサーファー、ルーク・スミスが、シーズン終盤の猛烈な波に乗っている。彼の背後で渦巻く泡と、崩落するホワイトウォーター(白く泡立った状態になった水流)は、まるで雪崩のようだ。
巨大な波は、海の猛威と、サーファーの勇気を物語っている。ルークは、兄が操縦するボートに牽引されて巨大な波の近くまでやってきた。このようなコンディションでは不可欠なセーフティパートナーも兄が務めた。


