流行の生活雑貨を低価格で売る中国最大級のチェーン、MINISOグループ・ホールディング(メイソウ)は、2026年1〜6月期に中国国内での販売を伸ばし、グループ全体の売上高と純利益をともに押し上げた。香港時間8月28日の取引終了後、香港証券取引所へ提出した決算資料で明らかになった。MINISOは香港とニューヨークの2市場に上場しており、発表後のニューヨーク証券取引所では、米国時間の同じ28日に株価が4.4%下落した。利益率と経費の増加に対する懸念から、3年半以上ぶりの安値をつけた。
1〜6月期の売上高は前年同期比22%増の115億元(約2645億円)に達し、決算資料が併記する米ドル建てでは17億ドル近く(約2720億円)にあたる。純利益は前年同期比5.6%増の9億5660万元(約220億円)だった。増収に加え、中国のスーパー大手である永輝(ヨンフイ)超市への出資分から取り込んだ利益(持分法投資利益)と、AI分野に投資するファンドへの出資で評価額が上がったことによる含み益が押し上げた。半面、店舗の賃料や広告、物流などにかかる販売費は4割近く増えて30億元(約690億円)に膨らみ、利益の伸びを削った。
店舗網は世界8309店、中国本土の会員数は1億3000万人
広東省広州市に本社を置くMINISOは、2013年の創業以降、中国国内でも海外でも有数の小売チェーンへ育った。6月末時点でMINISOブランドの店舗は世界に8309店を数え、内訳は中国本土が4665店、海外市場が3644店だった。店頭に並ぶ商品は、生活雑貨、美容、玩具の3分野に分かれる。中国では2026年8月に入ってからも著名人の来店が話題を集め、実業家イーロン・マスクの母であるメイ・マスクが上海の店舗に足を運んだ。
中間期の決算資料が成果として挙げたのは、自社で生み出したキャラクターなど独自のIP(知的財産)を使った商品と、会員制度の広がりだ。中国本土の会員数は1〜6月期に前年同期比31%増えて約1億3000万人となり、本土で得た売上高の77%を会員による購入が占めた。米国でも会員数が2倍を超えて約580万人に達し、米国での売上高に占める会員の購入比率は60%に上った。4〜6月期にはスイスへ新たに出店し、進出先は累計113の国・地域へ広がっている。
MINISOは大型店とキャラクター商品に集中、海外出店では収益性を重視
MINISOを率いるのは、創業者で会長兼最高経営責任者(CEO)を務める中国の億万長者、葉国富(イエ・グオフー)である。決算発表文では「今後もMINISOは、IPと大型店という2つの原動力に集中していく。IPを核とする事業の広がりによってブランドに積み上げた価値を引き出し、大型店によって小売の体験を作り変えることを目指す」と述べた。その後の決算説明会では、海外への出店を進める上で投資に見合う収益をより重視していく考えを示している。
株価は1年で58%下落、創業者の資産は2240億円に目減り
イエの資産は、フォーブスのリアルタイム長者番付で現在14億ドル(約2240億円)とされている。過去1年でMINISOの株価が58%下落し、8月28日の終値が10.33ドル(約1653円)まで下がったことで、資産額は目減りした。



