パートナーとの共創が支えるフォルダブルの進化
サムスン電子とグループ各社は、メモリやアプリケーションプロセッサ、イメージセンサー、折りたたみOLEDなど、スマートフォンを構成する主要な技術や部品を幅広く開発している。完成品とコンポーネントの両方を手がける技術基盤を活かし、設計や量産を効率化できれば、将来フォルダブルスマートフォンをより手頃な価格帯に落とし込む原動力にもなり得るだろう。
ただし、Galaxy Zシリーズがグループ内でつくられる部品だけで構成されているわけではない。サムスンの強みは、あらゆる技術を内製することよりも、グループ内に蓄積した開発力を土台に、外部パートナーが持つ優れた技術を選び、ひとつの製品としてまとめ上げられることにある。
フレックスチタニウムを実現した日本企業との共創は、その象徴的な事例と言える。新しいディスプレイ技術に欠かせない薄膜のチタン合金素材を実現するためには、日本企業が決定的な役割を果たしたという。世界各地のメーカーを調べた末に、サムスンの要求する薄さと均一性を満たしたのが日本企業だったと、ビョンドク氏が敬意を込めて語る。
「フレックスチタニウムがなければ、今年のGalaxy Z Foldシリーズを完成させることはできなかったと思います。サムスンは自社の技術や資産だけに頼るのではなく、Galaxyシリーズから最高のパフォーマンスを引き出すために力を合わせられるパートナー企業との関係をこれからも大切にしていきます」
今秋以降、折りたたみスマートフォン市場がサムスン、グーグル、そしてアップルによる「三つ巴」の様相を強めるならば、比較の焦点はデバイス本体の薄さや質量だけにとどまらないだろう。
ユーザーが求める用途に対して、どのようなフォームファクターを提案できるのか。高価な端末を長く使い続けられる安心感をユーザーに届けることも含めて、豊富な知見と実績を持つサムスンが、先行者としての優位性を活かしながら後発のライバルを引き離せるのか、今後の動向に注目したい。
連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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