Galaxyが折りたたみスマホの原型をつくった
8月にGoogle Pixel 11 Pro Foldを発売したグーグルに続き、9月にはアップルによるフォルダブルスマートフォン市場への参入も予想される。先行者であるサムスンは新しいディスプレイ技術のフレックスチタニウムにより、折りたたみスマートフォンの快適さを高めたエンジニアリングの豊かな知見を強みに掲げる。
フレックスチタニウムとは、人の髪の毛の約3分の1の厚さに相当するチタン合金フィルムとチタンプレートを組み合わせ、ディスプレイを薄くしながら強度と柔軟性を両立する技術だ。ディスプレイの折り目を目立ちにくくするとともに、端末の薄型・軽量化にも寄与する。この技術はビョンドク氏をはじめとするGalaxy Zシリーズの開発チームが、ユーザーの声に耳を傾けながら素材や構造を地道に改良してきた成果として結実したものだ。
「私たちの最大の強みは、8世代に渡るGalaxyシリーズのフォルダブルスマートフォンのユーザーから、膨大なフィードバックを得ていることです。そこから蓄積した知見をもとに最適な構造を追求し、耐久性を高めてきました。フレックスチタニウムは、フォルダブルスマートフォンを安心して長く使っていただくための大きな差別化要素になる」とビョンドク氏は説明する。
サムスンは落下、反復開閉、圧力、湿気、異物など、実生活でスマートフォンに起こり得る状況を想定した100種類以上の信頼性試験を行っている。ビョンドク氏によれば、試験項目そのものも市場データに基づいて更新し続けているという。
先行者利益は、端末の販売台数や売上金額の規模だけで測れるものではない。多くのユーザーが端末を長期間使用する中で得られた知見を、次世代製品の設計や評価基準に反映できることにもある。
ビョンドク氏は初代のGalaxy Foldで採用した基本構造が、現在のフォルダブルスマートフォンの業界標準になったとの認識も示す。そのうえでフレックスチタニウムのような材料が関わる技術を生み出すことや、実使用に基づく評価方法を確立することも含めれば、これからライバルが短期間でサムスンに追い付くことは難しいはずだと自信を見せた。


