ヘルスケア

2026.08.29 15:00

10代の電子タバコ使用、将来のニコチン欲求を強める可能性 研究結果

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テキサス大学エルパソ校の研究者がラットを使って行った新たな研究で、10代のうちにニコチン入り電子たばこを使うと、大人になってからもニコチンを求める行動が強まる可能性が示された。研究成果は学術誌サイコファーマコロジー(Psychopharmacology)に掲載された。米国では2025年の政府調査で、140万人を超える中学生・高校生が電子たばこを使っていると答えた。研究結果は、10代の利用者が大人になった後まで健康被害を抱えかねないことを示している。

ニコチン蒸気を吸った幼いラットは、成体後もニコチンを求めた

研究チームは、電子たばこと同じようにニコチンを含む蒸気をラットに吸わせ、報酬を得ようとする行動がどう変わるかを調べた。観察は蒸気にさらした直後だけでなく、ラットが成体になった後まで続けられた。論文は米国時間7月14日に公開されている。

幼い時期にニコチン蒸気を浴びた経験は、快感や意欲を生み出す脳の報酬系に大きな影響を残していた。幼いうちに蒸気にさらされたラットは、成体になった後も「ニコチンを求める行動」を示し続けた。ニコチンを一切与えない「長期にわたる中断期間」を挟んだ後でも、行動は変わらなかった。

10代で受けたニコチンの影響は、時間がたっても薄れない

論文を執筆した1人であるイアン・メンデスは、テキサス大学エルパソ校で薬学准教授を務める。メンデスは、大学が8月26日に公表した発表資料で「早期にニコチン蒸気にさらされた影響は、時間とともに単純に薄れるわけではない」と語った。10代で電子たばこを使い始め、そのまま「習慣を成人期へ持ち越している」若い世代にとって、ラットで確認された結果は重大な意味を持つとメンデスは指摘する。

2025年に電子たばこを使った中高生は、米国で144万人

米食品医薬品局(FDA)は2026年6月、全米青少年たばこ調査(NYTS)最新結果を公表した。調査によると、2025年に電子たばこを使ったと答えた中学生・高校生は約144万人だった。何らかのたばこ製品を使ったと答えた生徒は合わせて約200万人で、たばこ製品を使う10代にとって電子たばこが最も一般的な手段であり続けている。電子たばこを使っている生徒のうち、4人に1人を超える27.5%が毎日使っていると答えた。香り付き製品を使う生徒は89.4%にのぼり、果物系が最も多く、菓子やデザート類、ミント系が続いた。

電子たばこを使う生徒は、2023年から2024年に50万人減った

ただしFDA調査は、10代によるたばこ利用が全体として減ってきたことも示している。過去の調査結果では、電子たばこを使ったと答えた生徒は2023年に約213万人だったが、2024年には163万人まで下がった。電子たばこ人気は、若い世代の間で頭打ちになりつつある可能性がある。

電子たばこは2007年に米国で発売、健康影響はなお不明

米国市場に最初の電子たばこが登場したのは2007年で、まだ歴史が浅い。人体に及ぼす長期的な影響は、現在もはっきりしていない。米疾病対策センター(CDC)は、安全なたばこ製品は存在しないと警告し続けている。ニコチンは依存性が非常に高く、依存や離脱症状を引き起こしうるとも指摘する。

健康リスクを解明できなければ、依存者と医療費が急増しかねない

テキサス大学エルパソ校の研究チームは、さらに研究を重ねる必要があるとも訴えている。研究チームは論文に「10代に始まり成人期まで続く電子たばこ使用について、積み重なる健康リスクを解明できなければ、ニコチン依存に陥る人や、防げたはずの死、医療費が前例のない規模に達しかねない」と記している。

forbes.com 原文

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