これまでも言ってきたことだが、もう一度言おう。重要なのはどの政党かではなく、どんな政策かである。投資家は党派的な雑音や見出しに気を取られるよりも、変化をもたらす政策に注目したほうが有益だと筆者は考える。
あらためてこう書くのは、米国の中間選挙まで2カ月あまりとなったからだ。S&P500種株価指数は8月13日に最高値を更新し、年初来では13%ほど上昇している。とはいえ、これから投票日の11月3日までの間には、多くの投資家が最も嫌う時期が控えている。
そこで今回、過去60年以上の市場データにあたり、この時期に実際どのような値動きをしてきたのかを調べてみた。
9月が「最悪の月」と呼ばれる理由
1960年までさかのぼるデータを使って調べたところ、1960〜2026年の全体と2006〜2026年の直近20年で、S&P500の平均月間リターンがいずれもマイナスの月は9月だけだった。9月の平均リターンは前者でマイナス0.76%、後者ではマイナス1.34%となっている。
興味深いのは、かといって9月はとくに株価が下がりやすい月だというわけでもないことだ。1960年以降、9月のS&P500が下落して終えたのは66回のうち36回で、ほぼ五分五分だった。9月をほかの月と分けるのは、下落したときの下げ幅である。その下げ幅はほかのどの月よりも大きい。
中間選挙イヤーは4年間では最も厳しい
では、ここに選挙スケジュールを重ねてみよう。
1928年までさかのぼって見てみても、米国大統領の任期4年のうち、中間選挙がある2年目は株価のパフォーマンスが圧倒的に低い年となっている。任期2年目のリターンは平均3.3%で、中央値はわずか0.6%だ。上昇して終えた年は半分をわずかに上回る数しかない。これに対して、任期3年目の平均リターンは14%に達する。
ボラティリティー(変動率)の差はさらに大きい。1960年以降、中間選挙の年に記録した最大のドローダウン(高値からの下落)は平均19.4%だった。ほかの年は12.5%となっている。
典型的な場合、中間選挙の年には株価は年間を通じて年初比マイナス圏で推移する。底を打つのは選挙日の1カ月くらい前で、その時点では年初の水準からおよそ6%下落している。以後は年末まで着実に上昇していく。ただ、2026年は明らかにこのパターンに従っていない。



