最近、どこを見ても、人々や企業がAIについて語っている。どう使うべきか。何を自動化すべきか。どうすれば追いつけるのか。
いずれも重要な問いだ。私自身、日々自分のビジネスでAIを活用しており、起業家が使える最も価値あるツールの1つだと考えている。アイデアの整理を助けてくれるし、繰り返しの作業に費やす時間も減らせる。だが、最新のAIトレンドに飛び乗ろうと躍起になる経営者たちを目にするほど、私は別のことを考えるようになっている。
最も強い持続力を持つ企業は、AIをうまく使う企業ではないと確信している。AIには生み出せないもの、すなわちコミュニティを築く企業である。
私は10年以上にわたり、7桁規模の事業を2つ築いてきた。1つは小売のサブスクリプション企業、もう1つはサブスクリプション事業を構築する起業家向けのコーチング会員制サービスである。顧客層は大きく異なるが、どちらも同じ教訓を私に教えてくれた。人は商品だけを理由にとどまるのではない。自分がより大きな何かとつながっていると感じるからこそ、とどまるのだ。
私が最初にそれに気づいたのは、小売事業においてだった。毎月のボックスを静かに受け取り、やがて離れていく購読者もいれば、コミュニティで積極的に活動する購読者もいた。彼らは写真をシェアし、互いに励まし合い、節目を祝い、時には友情まで育んだ。全員が同じ商品を同じ価格で受け取っているのに、購入していた「体験」は同じではなかったのだ。つながりを感じている購読者ほど、長く継続してくれた。
これが自分のビジネスに対する考え方を変えた。私は単に毎月商品を発送しているのではないと気づいた。人々が「ここに属している」と感じられる体験を創り出していたのだ。
コーチング会員制サービスを立ち上げたとき、私はカリキュラムこそが会員を留める理由になると思っていた。何しろ、サブスクリプションボックス事業を始め、立ち上げ、成長させるために必要なあらゆる知識を注ぎ込み、包括的なトレーニングライブラリを作り上げたのだ。もちろん、そのトレーニングは重要で、私のコーチングも同様だ。だが、なぜ何年も私のもとに残っているのかと会員に尋ねると、彼らはほぼ必ず、まず「人」の話をする。
彼らは、期待外れのローンチの後に受けた励ましを覚えている。予想もしなかった友情と、その友情が人生やビジネスにおいて持つ意味について語る。自分が自分を完全に信じられるようになる前に、誰かが自分を信じてくれたから得られた自信について話す。
会員になるきっかけはトレーニングだったが、時が経つにつれ、コミュニティがプロダクトそのものの、かけがえのない一部になっていた。この気づきが、ビジネスに対する私の考え方を変えたのだ。
私たちはよく、AIを効率性の観点から語る。それには相応の理由がある。AIはコンテンツを企画・生成し、情報を分析し、アイデアを生み出し、何時間もの繰り返し作業を排除できる。自分のビジネスでAIの力を体感した今、AIなしの状態には戻りたくない。
しかし、いかなるテクノロジーも人と人との間に信頼を生み出すことはできない。AIは誰かに「見てもらえている」と感じさせることはできない。そして、顧客を熱心な支持者へと変える「所属感」を生み出すこともできない。
むしろ、AIが身近になればなるほど、そうした人間的な体験の価値は高まると思う。あらゆる企業が同様のテクノロジーにアクセスできる時代には、真の差別化要因は使うツールではなくなる。それは、私たちが築く人間関係になるのだ。
コミュニティはビジネスに後付けで加えるものではない。Facebookグループやロイヤルティプログラムのことでもない。それらは単にコミュニティが生まれ得る「場所」に過ぎない。本物のコミュニティは、顧客が「単にあなたから買っている」という感覚を離れ、「あなたと共に何かを築いている」と感じ始めたときに始まる。そうなれば、その関係性こそが、人々があなたのビジネスにおいて最も価値を置くものの一部となる。
私は長年、起業家がサブスクリプション事業を築く手助けをしてきたが、時間を経て気づいたのは、私たちは継続収益よりも重要で長続きするものを築いているということだ。それは、人々が離れたくないと思うビジネスだ。
AIは今後もビジネスのあり方を変え続けるだろうし、それは刺激的なことだと思う。私はこれからも毎日使い続ける。しかし、10年近くにわたり事業を築いてきた経験から言えば、持続力は新しいツールをすべて取り入れることから生まれるものではない。
それは、テクノロジーには再現できないものを築くことから生まれる。人々がつながりを感じられる場所、そして離れたくないビジネスである。それこそが、帰属意識を育むビジネスなのだ。



