経営・戦略

2026.09.09 16:30

iPhoneチップを再利用するMacBook Neo 2、2027年春発売に向けた戦略

MacBook Neo(jetcityimage - stock.adobe.com)

MacBook Neo(jetcityimage - stock.adobe.com)

アップルは、2027年春にMacBook Neo 2を発売する予定だという。初代モデルは市場の予想を超える成功を収め、軽量ミドルレンジのノートPC市場を再定義した。MacBookの製品群は、毎年9月の発表が定点となっているiPhoneとは異なり、定期的なサイクルを確立することがほとんどできていなかった。ハードウェアの発売サイクルと消費者の期待に対する同社の新たなアプローチのもと、Neoは3月下旬という年ごとの定期的な発売時期を定着させることで、この課題に対応する。

半導体:A19 ProがMacBook Neo 2の時期を左右する仕組み

MacBook Neo 2の発売時期は、iPhone 17 Proの生産ラインから転用されるA19 Proチップの歩留まりに大きく依存している。

MacBook Neoは、iPhone Proの発売日と切っても切れない関係にある。初代MacBook Neoには、アップルが独自設計している半導体チップ(SoC)「Appleシリコン」のA18 Proチップセットが搭載されていた。重要なのは、iPhoneに搭載されたA18 Proが6コアのCPUと6コアのGPUを備えていたのに対し、MacBook Neo向けのA18 Proは6コアCPUと5コアGPUという構成だった点だ。このGPUコア数の削減こそが、MacBook Neoの商業的成功を支える鍵の1つだった。つまり、iPhone 16 Pro向けの品質管理基準を満たさず、本来なら廃棄されるはずだったA18 Proチップを再利用したのだ。

MacBook Neo 2には、iPhone 17 Proで初めて採用されたA19 Proチップセットが搭載される見込みで、発売に先立ちSoCの在庫を積み上げる必要がある。アップルは生産スケジュールを変更したり、A19 Proチップセットを追加発注したりする意向はないため、利用可能な供給量は、Appleシリコンシリーズを受託生産するTSMC(台湾積体電路製造)の製造プロセスに左右される。初代MacBook Neo向けにA18 Proの在庫が揃うまでには1年半を要した。A19 ProとMacBook Neo 2についても、ほぼ同程度の期間が必要となるだろう。

消費者の買い替えサイクル:MacBook Neo 2のハードウェアをiPhone 18に合わせる

アップルは、標準モデルのiPhoneの発売と入門レベルのMacBookの更新を毎年春に同期させることで、消費者向けハードウェアのロードマップをプロ向けハードウェアのロードマップから切り離そうとしている。

iPhone 18 Proファミリーの投入に伴い、同社は小売戦略を分割する。従来の発表時期である9月に、その世代のすべてのiPhoneが発表されることはなくなり、プロ向けモデルが先行して登場する。一方、一般消費者向けモデル(2026年は、iPhone 18とiPhone 18e、iPhone Air 2が含まれるとみられる)は、約6カ月後の2027年3月に発表され、4月初旬に発売される可能性が高い。これは、日本の春の新生活商戦や、欧米の「Back to School(新学期)」商戦を見据えた販促サイクルと極めて相性が良い。

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