働き方

2026.08.28 10:19

AI時代の人材不足を解決する「就業型学習」——エントリーレベル職の矛盾を超えて

Adobe Stock

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仕事の世界はかつてないほど急速に変化しており、それに合わせて求められる要件も急速に進化している。その影響は特にエントリーレベル(新卒・未経験者向け)の職種で深刻だ。企業がより高度な期待値を設定し続けているためで、多くの求人が1〜3年の経験を必須としており、エントリーレベルという言葉の定義そのものと矛盾している。

エントリーレベル職の減少はAIのせいにされがちだが、より本質的な問題は、エントリーレベルの求人票の内容が変化したことにある。PwCの2026年AI雇用バロメーターの米国データによれば、雇用主が新入社員に対し、以前はシニア社員に求めていたスキルを要求する可能性は7倍に高まっている。雇用主は、存在しない候補者層に合わせてエントリーレベル人材の定義を書き換えてしまったのだ。キャリアの階段を上り始めようとする人々が苦戦しているのも無理はない。

応募者は満たせない要件のリストを前にすると、応募をあきらめるか、書類選考ですぐに落とされる。これは雇用主にとっても大打撃だ。米人材マネジメント協会(SHRM)の報告によると、未充足のポジションは1件あたり42日の空席期間で企業に4,129ドル(約65万円)のコストをもたらし、収益に直結する職種では月10,000ドル(約159万円)にも及ぶ。求人要件が非現実的になっているため、ポストは埋まらないか、雇用主はより経験豊富な人材のためにより高い賃金を支払う羽目になる。

エントリーレベルの仕事にプロフェッショナルとしての経験が求められる今、雇用主は大卒・非大卒を問わず求職者とこうした機会をつなぐ橋渡しを提供しなければならない。

「就業型学習」に本気で取り組むべき時が来た

経験が労働市場への新たな「入場料」となった以上、雇用主は新入社員がそれを得るための道筋を作る手助けをしなければならない。この人材プールには、4年制大学およびコミュニティカレッジ(2年制大学)の卒業生、テック系ブートキャンプの修了者、労働力開発プログラム参加者、退役軍人、そして関連のない職務経験を持つ人々が含まれる。

インターンシップやアプレンティスシップ(実習付き雇用制度)などの就業型学習(ワークベースド・ラーニング)プログラムは、キャリア初期の求職者を惹きつけ、組織内の役割に必要な特定のスキルを身につけさせるための効果的な手段だ。これらのプログラムは価値ある採用ツールであるだけでなく、質の高い就業経験を提供することで、人材パイプラインを強化し、労働参加率を高め、採用コストを削減し、定着率を向上させる。

多くの雇用主の足を引っ張っている要因とは

こうしたメリットがあるにもかかわらず、雇用主が集中する大都市圏やフォーチュン500企業の拠点の外では、就業型学習の機会はいまだ限定的だ。キャリア初期層向けプラットフォームのHandshakeによれば、インターンシップへの応募が急増する一方で、インターンシップの求人掲載数は15%以上減少している。

グーグル、KPMG、ゴールドマン・サックスのような大企業は優れた就業型学習プログラムを提供できるが、予算に限りのある多くの中小企業や非営利団体にとっては、特に報酬を伴う場合、導入のハードルが高い。学士レベルのインターンの平均時給はこの10年間で着実に上昇しており、現在は23.04ドル(約1万未満円)に達している。価値ある投資ではあるものの、多くの組織がこのコストを吸収するのに苦慮している。

運営上のハードルもまた障壁となっている。雇用主の48%が、適格なインターンの確保や、指導・監督を行う管理職の割り当てに懸念を抱いており、管理業務にも人員と資金が必要となる。一部の企業には、自社プログラムを立ち上げ、維持するための時間や資金的余裕がそもそもないのが実情だ。

コラボレーションによる負担の分担

あらゆる規模の雇用主が、有給の就業型学習プログラムを成功させる方法はある。それは、地元の大学、労働力開発委員会、政策立案者、慈善活動家、そして第三者機関とのパートナーシップを築くことから始まる。こうした仲介組織は、運営上の負担を分担し、より多くの学生やキャリア初期の求職者にプログラムを届けるために不可欠な存在だ。

画一的な解決策は存在しないため、すべての組織が自社のビジネスモデルや地域社会に合致した、最適なパートナーの組み合わせを見つける必要がある。以下に、組織で就業型学習を立ち上げ、運営するための5ステップの計画を紹介する。

1. 適切なプログラムモデルの選択

自社と地域の候補者プールに最も適した就業型学習プログラムのタイプを決定する。4年制大学の学生にはインターンシップやコープ教育(共同教育プログラム)が一般的だが、マイクロインターンシップ、アプレンティスシップ、フェローシップ、研究機会などの選択肢は、コミュニティカレッジの学生や非伝統的なバックグラウンドを持つ人材にとっても魅力的かもしれない。

2. 外部資金の確保と有給ポジションの約束

資金面での負担を単独で背負うことが難しい場合は、州や政府の助成金、労働力開発や非営利団体の資金、業界団体や慈善活動家からの支援を模索しよう。無給の機会を提供したくなるかもしれないが、ビジネス面および倫理面でのリスクは、コスト削減のメリットをはるかに上回る。

無給のインターンシップは、無報酬では働けない多くの優秀な候補者を排除してしまう。最終的には、エンゲージメントを低下させ、雇用主としてのブランドを傷つけ、コンプライアンスや法的責任のリスクを組織に負わせることになる。

3. 採用網の拡大と多様化

採用の際は網を広く張ろう。インターンを採用する企業の99%が学士号取得者を好む一方で、準学士号(短期大学士)取得者を採用する企業はわずか34%にとどまる。コミュニティカレッジの学生や、資格保有者、あるいは非伝統的なバックグラウンドを持つ人々を排除することで、雇用主は大きな人材プールを見過ごしている。資格認定機関のハブ、キャリアフェア、学内採用活動のターゲット化、さらには学部長や教授との連携など、積極的なマーケティングキャンペーンを通じてインターンを募集しよう。

4. 管理業務のアウトソーシング

給与計算、保険、コンプライアンスの負担を軽減するため、管理業務を代行してくれる仲介組織と提携しよう。一流のパートナーであれば、交通の便の問題、住居の不安定さ、介護や育児といった、プログラムの継続率に影響を与える参加への障壁に直面している人々に対し、包括的な支援サービスを提供することも可能だ。

5. 明確な評価基準とフィードバックループの確立

プログラムを開始する前に、重要業績評価指標(KPI)を定義する。誰がデータ収集の責任を負うかを決定しよう。プログラムの定着率と社員への登用率の双方を追跡し、インターン、管理者、同僚から継続的にフィードバックを求め、提携組織と定期的にコミュニケーションをとる。これらの指標を文書化することで、改善点を明確にし、プログラムのROI(投資対効果)を証明することができる。

おわりに

エントリーレベルの候補者が、初日から「即戦力」として現れると期待するのは非現実的だ。私たちは自ら墓穴を掘ってしまった。基本的な業務をAIに任せることで、雇用主はジュニア層の応募者に対し、架け橋を築くことなしにシニア層と同等の期待を押しつけただけだった。その結果、自ら招いた深刻な人材不足が生じている。勝ち残るための戦略とは、既存の「即戦力」人材を見つけることではなく、組織が必要とする労働力を意図的にデザインすることなのだ。

forbes.com 原文

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