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2026.09.01 10:30

中国の半導体供給網の強化で、元大学教授がビリオネアに

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リウ・ジエンファンは、中国・吉林大学で20年近く教鞭をとった元教授だ。そして、中国が国を挙げて進める技術の自前化を追い風に巨額の富を築いた、最も新しい起業家でもある。

リウが2013年に創業した半導体部品メーカーの株価は、今週8月25日(現地時間)の上海上場からわずか数日で、公開価格から400%近く急騰した。フォーブスの推計では、保有株の価値から算出したこの元学者の純資産は14億ドル(約2200億円)に達する。

51歳のリウは、江蘇高凱精密流体技術(GK Precision)の会長でCEOを務める。同社が本社を置くのは、上海から車で2時間ほどの距離にある江蘇省常州市だ。証券取引所への届け出によると、GK Precisionは8月下旬に2500万株を1株61.4元(約1455円)で売り出し、15億元(約356億円)を調達した。調達した資金は研究開発に充てる方針で、そのなかには中国国内に新たな研究センターを建設する計画も含まれる。GK Precisionはコメントの求めに応じなかった。

同社の製品には、先端半導体の製造に欠かせない流量コントローラー(flow controller。半導体をつくる際に使うさまざまなガスや液体を、精密な制御機構で計量しながら送り出す装置)がある。「この市場は長らく米国企業と日本企業に支配されてきた」とGK Precisionは目論見書に記している。「中国の出発は非常に遅い」。

それでも、米国との激しい競争を背景に、中国政府は国内の技術供給網の強化を進めている。その追い風を受けて、リウの会社は顧客を広げてきた。目論見書によれば、GK Precisionの現在の販売先には、BYD、寧徳時代新能源科技(CATL)、鴻海科技集団(フォックスコン)などが名を連ねる。競合するのは、米国の多国籍企業ノードソンや、日本の精密機器メーカーである堀場製作所といった顔ぶれだ。

目論見書によると、昨年の売上高は前年から20%以上伸びて5億1060万元(約121億円)となり、純利益も3分の1増えて1億3270万元(約31億円)に達した。リウが10年以上前にこの会社を立ち上げたときは、自動車や電子機器といった分野への販売がおもな事業だった。中国東北部の吉林大学で力学の博士号を取得したリウは、日本の山形大学でも約1年間、機械工学を学んでいる。その後、中国に戻って母校で教鞭をとり続け、2019年に大学を離れてGK Precisionの経営に専念してきた。

(forbes.com 原文)

翻訳=酒匂寛

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