いずれも8月25日に新たに出てきた話ではない。ハードウェア関連銘柄は確かに買われたが、スーパー・マイクロの上げ幅とは比べものにならない。この日、S&P500種株価指数は0.3%の上昇、デルは4.2%、ヒューレット・パッカード・エンタープライズは1.9%の上昇にとどまった。8月25日に業界全体が受けた追い風が何であれ、それだけで9.4%上がった銘柄はほかにない。
解決が難しいのはキャッシュのほうだ
非GAAPベースの売上総利益率は、2026年度第4四半期に17.6%まで上昇した。改善分のおよそ4分の3は、顧客構成と製品構成が有利に働いた結果である。しかも経営陣はすでに、2027年度第1四半期には10.4~10.8%へ戻るとの見通しを示している。
手ごわいのは、もう一方のキャッシュのほうだ。スーパー・マイクロは2026年度に22億3000万ドル(約3546億円)の純利益を上げたが、そのためにフリーキャッシュフローが68億1000万ドル(約1兆828億円)のマイナスなっている。これだけの規模の受注は、代金を請求できるようになるはるか前に、在庫として仕入れておかなければならないからだ。キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC。仕入れ代金を支払ってから売上代金を回収し終えるまでの日数)は、2026年度第3四半期の106日から同第4四半期には149日へと延びた。
今後の株価を左右するのは同社の業績見通し
1日の大幅高で2年分の不透明感が消えるわけではない。株価は、過去1年につけた高値58.68ドル(約9330円)をなお3分の1ほど下回っている。とはいえ、同じ期間の安値20.53ドル(約3264円)からは大きく水準を上げている。高値までの残る差を縮めるのは、新たな採用のニュースではない。2027年度の売上高が、経営陣がすでに公表したレンジに収まることだ。


