リーダーシップ

2026.08.28 08:19

30年のリーダーシップ経験から学んだ、ハイポテンシャル人材の育て方

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過去30年にわたり、私は事業を築き、チームを率い、人々が本人や周囲が当初想像していた範囲をはるかに超える役割へと成長していく姿を見る機会に恵まれてきた。

その過程で学んだのは、人材を育てることと、ポジションに人を採用することは大きく異なるということだ。多くの組織は、経験、資格、専門的スキルこそが将来の成功を最も強く予測する要素だと信じ、完璧な候補者を探すことに膨大な時間を費やしている。もちろん、そうした要素も重要だが、それだけで全体像が見えることはほとんどない。

ポテンシャルを見抜き、その人が本来なり得るリーダーへと成長するのを支援する力は、単なるリーダーシップスキルにとどまらない。それはビジネス上の必須事項だと私は考えている。適切な人材が成長し、より大きな責任を担い、やがて会社の未来を形づくるリーダーへと育つ環境を整えたとき、組織は持続的な成長を遂げられる。

人格で採用し、スキルは育てる

技術的スキルは教えられる。しかし人格を教えるのははるかに難しい。

人材を評価する際、私は誠実さ、責任感、適応力、心の知能、コミュニケーション能力、学ぶ意欲といった資質に細心の注意を払う。これらの特性は、フィードバックへの反応、困難への対処、他者との協働、そしてキャリアを通じた成長の仕方に影響を及ぼす。

私の経験では、最も優れた社員は必ずしも最も華やかな履歴書を持つ人物ではない。彼らは学ぶ姿勢を持ち続け、人生の教訓を掴み、自らの仕事に責任を持ち、新しい機会に対して抵抗ではなく好奇心をもって向き合う人々である。

経験は扉を開くかもしれない。しかし、その人がどこまで到達できるかを最終的に決めるのは、多くの場合、人格である。

完璧な履歴書より、成長の可能性が重要

最も価値あるリーダーシップスキルの1つは、相手の「現在の姿」だけでなく、「将来どのような存在になり得るか」を見通せるようになることだ。

多くの成功企業を見渡すと、最も優れたリーダーたちはリーダー職から出発したわけではない。約20年前、あるチームメンバーが英語講師として当社に入社した。努力を重ね、学び続け、当社の使命に深くコミットする中で、彼女は着実に新たな責任とリーダーシップの機会を得ていった。今では、経営陣の一員である。

彼女の歩みは、リーダーとしてのポテンシャルが履歴書、肩書き、資格の一覧から必ずしも明らかになるわけではないことを力強く思い出させてくれる。もし私が当時、彼女の経験だけに目を向けていたら、彼女に備わっていた可能性を見出すことはなかったかもしれない。

多くの組織は、その人が「過去に何をしてきたか」で採用しがちだ。しかし、優れたリーダーは、その人が「将来何を成し遂げ得るか」を見抜くことを学ぶ。

長期的な人材が長期的なビジネスを創る

今日のビジネス環境において、リーダーは目先の成果に集中することを求められがちだ。しかし、リーダーシップへの投資から得られる最も有意義なリターンのなかには、完全に実を結ぶまでに数年、あるいは数十年を要するものもある。

私のキャリアで最もやりがいのある事例の1つは、当社と約30年にわたって関わってきたあるリーダーの話である。

彼女が経営チームの一員になるずっと前、実は彼女は私の教え子だった。歳月を経て、彼女が人間的にも専門的にも成長し続ける中で、私たちの道はつながり続けた。現在、彼女は当社の未来を導くうえで欠かせない役割を担っている。

こうしたストーリーは、長く関わる人こそが長く続く事業を築くという私の信念を強めてくれる。リーダーが他者の成長に一貫して投資すれば、その影響は誰もが予測し得ないほど広がっていくことが多い。

人にはプロとしてだけでなく、個人としても投資する

今日の労働力を担う人々は、給与以上のものを求めている。彼らは見てもらい、評価され、支えられたいと願っている。

数週間前、私は海外チームのメンバーと2日間過ごすためにマニラを訪れた。事業目標、プロジェクト、優先事項についても当然話し合ったが、最も意義深い会話の多くは仕事そのものとほとんど関係のないものだった。私たちは家族のことや人生の課題、将来の抱負など、人と人とをつなぐ絆について語り合うことに多くの時間を費やした。

私はマニラを後にする時、チームメンバーをより深く知ることができ、彼らもまた、単なるリーダーとしてではなく、1人の人間としての私を理解してくれた。個人として大切にされていると感じるとき、人はより深く関わり、より意欲的になり、組織の成功に対してより強くコミットするようになると私は実感している。

リーダーシップとは、人が「今以上」になるのを助けること

リーダーシップとは本質的に、人を管理することではない。それは職場文化を築くことであり、人々が今の自分以上の存在になれるよう手助けすることなのだ。

当社で用いているフレームワークの1つに「Tour of Duty」がある。これはリード・ホフマン、ベン・カスノーカ、クリス・イェの著書『アライアンス――人と企業が信頼で結ばれる新しい雇用』から学んだものだ。毎年、キャリア目標、強み、成長機会、将来の願望について意図的な対話を行っている。

こうした対話は、その人がどこへ向かいたいのか、そして私たちがどう支援できるのかを明確にするのに役立つ。多くのリーダーは、こうした話し合いを通じて人材を組織内に長く留めることを目指す。しかし私の目標は、彼らがより優れたプロフェッショナル、より優れたリーダー、より優れた個人になれるよう手助けすることだ。

その成長が社内の機会を生むこともある。社外の扉を開くこともある。いずれにせよ、私はリーダーの責任とは、たとえその機会がやがて自分の組織を越えて彼らを導くとしても、より大きな役割とより大きな可能性へと人が成長できるよう支えることだと信じている。

AIの時代、人間らしさがかつてないほど重要になる

テクノロジーは働き方を変え続けている。人工知能によって、多くの業務がかつてないほど迅速に、効率的に、そして手軽に行えるようになった。こうしたツールが進化を続けるにつれ、技術的スキルだけでは競争優位性が薄れていくだろう。

一方で、人間らしい資質はますます価値を増している。

効果的にコミュニケーションを取る力、共感を示す力、主体性を発揮する力、健全な判断を下す力、意味ある人間関係を築く力、そして変化の中で他者を導く力は、いずれも自動化が困難なリーダーシップスキルである。これらの資質は、組織が信頼を築き、複雑な課題を解決し、不確実性を乗り越え、人々が成長できる文化を作り上げることを可能にする。

必要な人材は、すでに自社チームの中にいるかもしれない

どんな組織にも、現在の役割が求める以上のことを成し遂げる力を秘めた人がいる。リーダーにとっての課題は単に人材を見つけることではない。ポテンシャルを見抜き、それが育つ機会を作り出すことである。

組織の未来を形づくるリーダーは、すでにあなたのチームにいるかもしれない。問われるのは、あなたが彼らを「今日の姿」で見ているのか、それとも「将来なり得る姿」で見ているのかということだ。

forbes.com 原文

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