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2026.08.29 16:00

ビジネス書より効果的、頭脳明晰な人が週末に「小説を愛読」する理由

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頭脳をもっと明晰にしたいと考える人の多くは趣味としてノンフィクションに手を伸ばす。妥当な選択のように思えるからだ。交渉術や経済学、習慣形成についての本なら、読み終えた後に「何を得たか」を具体的に説明できるため、費やした時間は有意義だったと感じられる。その序列の中でフィクションはもっと下にくる。飛行機の中で読むもの、あるいは一日の終わりに本格的な読書をするには疲れすぎているときに読むもの、という扱いだ。

考えることを生業にしている人たちは往々にして正反対の習慣を持っており、それを何ら恥じたりはしない。土曜日の午後は丸々小説に没頭し、メモも取らず、月曜日の仕事で要約できるような成果も何も得られない。予定表にあるものの中では最も生産性の低い行動に見える。だが実際には自分が読み終えたことに満足感を覚えるような本よりも思考のあり方に大きな効果をもたらしている可能性がある。

「他人の心を読み解く」練習のようなもの

小説が果たす役割を最も明確に説明しているのは認知科学者のキース・オアトリーだ。オアトリーはフィクションを社会生活のための「フライトシミュレーター」になぞらえている。間違えても代償を一切払うことなく、何時間も他人の頭の中で過ごすことができる。

そこで鍛えられている能力は心理学者が「心の理論」と呼ぶもので、これは自分のものとは異なる他者の考えや望みを推し量る能力のことだ。同僚が不満を抱えながら何かに同意したことや、「大丈夫」と言う友人が実はもう一度尋ねてほしいと思っていることに気づかせてくれる能力だ。

小説はほとんど助けを借りることなくこれを絶えず行わせるものだ。ある登場人物が自分の置かれた状況をどう理解しているのか、登場人物の兄が登場人物についてどのような誤解をしているのか、そしてその2人には見えていないが読者である自分には何が見えているのかを常に把握しておかなければならない。普通の一週間の生活の中で、3つの異なる視点を同時に、しかも何時間にもわたって持ち続けることを求められる機会は他にそうない。思考のフレームワークについての本ではそのような能力はまったく求められない。

鍛えるのは「曖昧な状態」に耐える力

もう1つ、あまり語られないがむしろより重要なことかもしれない点がある。

心理学者は「認知的閉鎖欲求」と呼ばれる特性を研究している。これは人が曖昧な状態をどれほど不快に感じるか、そしてその状態を終わらせるためにどれほど早く答えを求めるかを示すものだ。この傾向が強い人は早い段階で1つの説明に飛びつき、その後はその説明を裏付ける情報だけを集める傾向がある。学術誌『Scientific Reports』に2026年に掲載された研究では、この特性が強い人は自分と似た人たちに一貫して引かれ、自分とは異なる見解によって状況が複雑になる可能性のある人からは距離を置くことが明らかになった。この傾向は不確実性が高まるほど強くなる。

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翻訳=溝口慈子

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