米国時間8月27日、エヌビディアのジェンスン・フアンCEOが世界第6位の富豪となった。AI関連企業の筆頭である同社が驚異的な決算を発表したことで株価が急騰し、AI需要の先行きに対する市場の懸念を和らげた。
エヌビディア株が8.7%高、227.98ドルで取引終了
8月27日のエヌビディア株は8.7%上昇し、227.98ドルで取引を終えた。過去最高値の236ドルに迫る勢いを見せている。
エヌビディアが26日に発表した決算では、売上高が962億ドル(約15兆3900億円)、EPS(1株あたりの純利益)が2.22ドルとなり、ファクトセットがまとめた市場予想(売上高922億ドル、EPS2.09ドル)をそれぞれ大きく上回った。
コレット・クレスCFOは決算発表会で、来年度(2028年1月期)の売上高成長率が70%に達するとの見通しを示した。フアンは、実際の需要は「70%をはるかに超えている」ものの、供給網の制約によって生産が追いついていないと説明している。
フアンは、これまでエヌビディアが「1年先を予測したことは一度もなかった」としつつも、現在は「先行きがはるかに明確に見通せるようになっている」と述べ、今回の異例とも言える業績予想の背景を語った。
ウォール街が目標株価を引き上げ、515ドルと強気な投資会社も
ウォール街も同社の目標株価を引き上げている。レイモンド・ジェームズは352ドルから515ドルへと特に強気な目標株価の引き上げを発表したほか、バーンスタインは315ドルから400ドルへ、JPモルガンも280ドルから320ドルへとそれぞれ上方修正した。
フアンの資産は約2兆3100億円に増加、世界6位に浮上
今回の株価急騰により、フアンの推定資産は145億ドル(約2兆3200億円)増の1957億ドル(約31兆3100億円)に達した。これにより、メタを率いるマーク・ザッカーバーグ(1962億ドル[約31兆2000億円])と、オラクルのラリー・エリソン(1949億ドル[約31兆円)を抜いて世界第6位の富豪に浮上している。
エヌビディアの時価総額は約878兆円、世界首位へ
株価の上昇に伴い、エヌビディアの時価総額は約4500億ドル(約71兆600億円)増え、5兆5200億ドル(約877兆700億円)に膨らんだ。AI市場の牽引役である同社は現在、先月一時的に首位を奪われたアップル(約734兆円)や、アルファベット(約662兆円)を抑え、世界で最も価値のある企業となっている。
ハギング・フェイス買収で合意、取得額は約2兆600億円
また、ジ・インフォメーションが関係者の話として報じたところによると、エヌビディアは人気のAIモデル共有プラットフォーム「Hugging Face(ハギング・フェイス)」を129億ドル(約2兆600億円)で買収することに合意した。ハギング・フェイスは2023年8月の資金調達ラウンド(エヌビディアも約376億円を出資)において企業価値45億ドル(約7200億円)と評価されていたが、今回の買収額はその2倍以上の規模となる。



