そして、もう一つ重要なのが、現実の仕事の多くは画面の中だけで完結しないという点だ。会議室での議論、商談の場で交わされる会話、移動中のメモ。そうしたオフラインの文脈までSecondBrainに取り込もうとするのが、「SecondBrain Note」となる。
SecondBrain Noteは、カードのように薄いAIボイスレコーダーだ(税別199ドル、期間限定179ドルで販売中)。特徴は、単に録音できることではない。目の前の会話をそのままSecondBrainへ送り込み、議事録、要約、提案、メールの下書きといった次の仕事につなげる点にある。SecondBrainの「耳」として、現実世界の会話を仕事の文脈に変える入力装置と捉えると理解しやすいだろう。
ハードウェアがなくてもSecondBrainは使える。だが、対面の会話が多い職種ほど、SecondBrain Noteの意味は大きくなるだろう。いつでも起動し記録を始めることができるため、メールや文書だけでは拾いきれない「仕事に関する情報(そしてプライベートに関する情報も)」を、その場で取りこぼさず残すことができるからだ。
その裏側にある全体像、スーパーエージェント・Suite・GenTeam
文脈を集めるだけでは仕事は終わらない。重要なのは、その文脈をどうやって成果物に変えるかだ。Genspark 6.0を理解するうえで外せないのが、この「成果物をつくるレイヤー」の考え方だ。
その中核にあるのがスーパーエージェントだ。SecondBrainに蓄積された文脈を踏まえ、必要に応じて複数のモデルやツールを使い分けながら、タスクを前に進める。利用者が考えるべきことは、「どのモデルを選ぶか」ではなく、「何を完成させたいか」だ。AIを使うこと自体が目的になるのではなく、仕事を終わらせるためにAIが裏側で働く。この発想がGenspark全体を貫いている。
そのうえで、実際に成果物をつくる機能群は3つのSuiteに整理される。
Build Suiteは、デザインやコード、エージェントベースの構築を担う。アイデアをプロトタイプや業務システムへ変えていく層であり、単なる文章生成にとどまらず、実装や構築に近い仕事を受け持つ。
Office Suiteは、スライド、シート、ドキュメント、そしてGenMailを含む。多くのビジネスパーソンにとって、最も現実的なのはこのレイヤーだろう。企画書、表計算、プレゼン資料、メール処理といった日常業務の中心にAIが入り込み、一つのワークスペースの中で下書きから仕上げまでを支える。


