誰にとっても1週間は同じ7日間のはずなのに、なぜ、はるかに多くのことをこなせるように見える人がいるのだろうか。
たとえば、スティーブン・キングを見てみよう。週末も祝日も例外なく、毎日2000語を書き続けることで知られる多作の作家である。あるいはマリー・キュリー。夫の死後、研究所を運営しながら2人の娘をほぼ一人で育て、それでも異なる2つの科学分野でノーベル賞を受賞した唯一の人物となった。
2人に余分な時間があったわけではない。だが、それ以上に彼らは強力な武器を持っていた。「仕組み(システム)」である。効果的なシステムなくして、あれほど生産的でいられる人はいない。
私は以前から、自分の効率を高めるためにシステムを活用することを重視してきた。タイムボクシングであれ、似たタスクをまとめて処理して、1日に何度も文脈を切り替えずに済むようにすることであれ、同じである。生産性を重んじる者として、生成AIを使って1日からさらに多くの成果を引き出す方法をいろいろと見つけている。ここでは、私の1週間の働き方を変えた3つのAI習慣を紹介する。
1. 逆算カレンダー
ぎっしり埋まったカレンダーや、項目だけは積み上がっているのに実際には何も達成されないToDoリストほど嫌なものは、めったにない。私にとって、表面的な作業だけで手一杯になり本質的な成果のない1日を過ごすのは、時間を無駄にすることと同義だ。
とはいえ、なぜ人がそうするのかが理解できないわけではない。人間はコントロールを求める生き物であり、達成しやすいToDoリスト項目にチェックを入れると、ドーパミンが放出され、達成感が得られる。しかし残念ながら、意味のないタスクを積み重ねることで、実質的な成果が生まれたことは一度もない。
だからこそ、生産性向上の優れた手法を好む創業者として、AIが「逆算カレンダー」をいかに変革しているかをめぐる最近の議論に興味を引かれた。これは使い古された概念に、LLM(大規模言語モデル)という新たなひねりを加えたものだ。
考え方はシンプルである。「基調講演の原稿を書く」「特定の顧客を獲得する」など、達成したい目標から始める。そして最終期限までの日々で実行可能なタスクにプロジェクトを分解し、逆算して進める。
前提は単純で、効果もある。問題は、かなりの準備が必要なことだ。少なくとも以前はそうだった。今では、達成したいことをChatGPTに伝え、熟練したスケジューラーとして具体的なステップからなる現実的なタイムラインを作成するよう依頼するだけでよい。
私は先週、これを自分で試してみた。目標は、2週間も長引いていたプロダクトの仕様に関する意思決定を完了させることだった。逆算していくと、AIは私が見落としていた点を指摘した。「考える」時間は3日分確保していたのに、決定に必要なプロダクトマネージャーとの実際の会話を一度も予定に入れていなかったのだ。LLMが真価を発揮するのはまさにこういう場面である。言い訳や曖昧な思考の余地を残さず、目標と、それを達成するために取るステップを明確にするよう迫ってくる。



