経営・戦略

2026.09.01 09:15

企業の防災訓練は形式だけが4割 安否確認や避難場所の認知も急減

AdobeStock(写真はイメージです)

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地震をはじめとする自然災害が相次ぐ日本。企業でも定期的に防災訓練を行っているところは多いが、その訓練は実際の災害時に本当に機能するものになっているだろうか。イベント運営などを手掛け、自治体や防災関係機関による大規模な防災訓練にも携わるTSP太陽は、全国の20歳以上の一般企業に就業する人たちを対象に、防災訓練に関するアンケート調査を実施。同社は防災訓練への参加率や意識変化、訓練内容への期待などについて定期的に調査しており、今回が5回目となる。

【調査概要】
調査対象:全国の20歳以上の一般企業に就業している人
調査手法:インターネットリサーチ
第1回 2023年6月29日~30日 有効回答数536名
第2回 2024年7月29日~31日 有効回答数533名
第3回 2025年8月12日~13日 有効回答数527名
第4回 2025年12月11日~12日 有効回答数533名
第5回 2026年7月16日~24日 有効回答数529名
※第3~5回の調査では、調査機関の判断により福井県・石川県・富山県・新潟県は調査対象外
※第1~4回の調査では、全国の20歳以上の一般企業に就業し、かつ週3回以上出社されている人が対象

防災訓練の実施、参加ともに減少

現在の職場で防災訓練がどの程度開催されているか尋ねたところ、年2回以上、年1回以上、それ以下または不定期を合わせ、88%の職場で防災訓練が実施されていた。前回の2025年12月調査では96.7%だったことから、実施割合は低下していた。

訓練への参加状況にも変化が見られた。「毎回参加している」「日程が合えば参加している」を合わせると約4人に3人。前回調査の約9割から減少した。

参加人数についても「全員が参加している」とする回答は前回の約3割から約4人に1人へ減少。「全体の8割程度が参加」も前回より減っている。

防災訓練の時間は短縮化の傾向

訓練時間では「15~30分未満」が58.4%と最も多く、「30分~1時間未満」「10分~15分未満」が続いた。前回、前々回と比較すると、30分未満の訓練が増える一方で「30分~1時間未満」は減少しており、全体として訓練時間が短くなる傾向が見られた。リサーチ元のTSP太陽は「2026年の酷暑により、屋外に出る必要がある訓練の時間を短縮している可能性もある」とみている。

訓練内容で最も多かったのは「避難動線の確認」で約6割。「災害をシミュレーションしての館内放送」「初期消火訓練」「消火器を使用しての実習」「連絡網を使用しての伝達訓練」などが続いた。これまでの調査と同様、避難や消火を想定した訓練が中心となっている。

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文=福島はるみ

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