ビットコインはこの1週間で20%急騰した。スコット・ベッセント米財務長官の発言や政策を巡り市場に緊張が走るなか、価格は大きく上昇している。
ビットコイン価格は5月以来初めて1ビットコインあたり8万ドルを突破し、暗号資産の支持者たちの間では、2026年の弱気相場が終焉を迎えつつあるのではないかという期待が高まっている。
イーロン・マスクが警告した「米国債務40兆ドル(約6360兆円)」にまつわる懸念が現実味を帯びるなか、世界最大の資産運用会社であるブラックロックは、同社の600億ドルのビットコインファンドが今後も成長を続ける見通しであることを明らかにした。
ブラックロックのデジタル資産部門責任者であるロビー・ミッチニックはBloombergに対し、「アクセスを拡大し続けているため、成長は今後も続くだろう」と語った。
2023年に本格的なビットコインの現物投資型上場投資信託(ETF)を市場に投入する動きを主導したブラックロックは、同社のIBITファンドへ直接スワップするために必要なビットコインの最低額を、従来の2500万ドルからわずか100万ドルに引き下げたと報じられている。
投資家は、保有するビットコインを先に売却することなくブラックロックのETF株式と交換できる。売却すれば、キャピタルゲイン課税が発生する可能性がある。
ブラックロックのビットコインファンドは提供開始以来、あらゆるアセットクラスの他のすべてのETFを凌駕し、大半のマイルストーンに最も早く到達したETFとなった。現在は投資家に代わって、600億ドル(約9兆5400億円)相当にのぼる76万5000超のビットコインを保有している。
ブラックロックは、ハードウェアウォレット「Coldcard(コールドカード)」で最近起きたハッキング事案に乗じることを狙っている。この事案では、所有者が安全だと信じていたにもかかわらず、一部のバージョンのデバイスが攻撃者による被害を受けた。
このハッキングに加え、ハードウェアやソフトウェアへのサイバー攻撃、さらには個人を標的とした物理的襲撃の増加を受け、いわゆる「セルフカストディ(自己管理)」のリスクに対する懸念が急速に高まっている。
ミッチニックは「人々は、誘拐や身代金、カストディの破綻など、現実世界で起きている出来事を目にしている。それが、保有資産のすべて、または一部を移行させる動機となっている」と述べた。
一方、Bloombergのデータによると、ブラックロックのIBITを筆頭とする米国の13のビットコインETFは、過去10カ月間で最も力強い週間資金流入を記録した。これにより、ビットコイン価格が8万ドルまで上昇した上昇トレンド(ラリー)が継続すると見込んだトレーダーのポジション構築が活発化している。
Talosのリサーチャーであるタネイ・ベドとクーパー・デュシャンは電子メールのメモで、「今週のビットコインの23%のラリーとボラティリティの急上昇は、その歴史のなかでも最大級の部類に入る。同様の規模の動きは、短中期的に平均を上回るリターンをもたらす先行指標となることが多い」と記している。
「同様のブレイクアウトを試みながらも、同等のETFによる支えを欠いて失速した5月とは異なり、今週の動きには前回にはなかった構造的な買い(ストラクチュラル・ビッド)が存在する」



