米国時間8月24日、ニューヨーク証券取引所でIMAX株が3.9%上昇し、過去最高値を更新した。映画『オデュッセイア』が世界中で人気を集め、映画館向けに大型上映システムを供給する米国・カナダ企業IMAXの事業を大きく押し上げている。
IMAXのリッチ・ゲルフォンド最高経営責任者(CEO)は8月21日、ニューヨーク本社で取材に応じ、7月の興行収入に触れた。「当社の歴史で最高の月だった。8月も同じような水準になる」。続けて「7月を押し上げた主なコンテンツがオデュッセイアだった」と述べた。オデュッセイアはクリストファー・ノーラン監督がIMAXの技術で撮影した新作で、IMAX上映館での興行収入は同社史上最高に達している。
8月23日までの週末時点で、世界のIMAX上映館がオデュッセイアで稼いだ興行収入は約4億ドル(約636億円)に達した。IMAX上映館での従来記録は『アバター』が持つ2億7000万ドル(約429億3000万円)で、オデュッセイアはすでに上回っている。「自社記録をほぼ2倍から3倍という規模で塗り替えたのは、実に印象的だ」とゲルフォンドは語った。
観客が「IMAXで見たい」と殺到、株価は1年で2倍超
興行収入を押し上げた要因を、ゲルフォンドは映画ファンの間で起きた「ほとんどIMAXの覚醒に等しい」変化だと表現する。「つまり、当社は企業としてほぼ60年やってきた。事業はきわめて順調に進んできた。直近の数年で、売上高も市場シェアも利益も増えている」。
「これまでも順調ではあった。しかしオデュッセイアはまったく次元が違った」とゲルフォンドは続ける。「覚醒という言葉を使う理由は、突然、人々が『映画はIMAXで見なければいけない』と言い出したからだ」。ゲルフォンドは起業家と投資銀行家を経て、エンターテインメント業界の経営者になった人物である。IMAX株は過去1年で2倍以上に上昇し、8月24日は54.79ドルで取引を終えた。
オデュッセイアは2026年下期に、中国をはじめとする海外市場へ公開が広がる。中国はIMAXにとって2番目に大きい市場であり、本業の好調が続く兆しはすでに表れているとゲルフォンドは述べた。「下期の事業は有望に見える」とゲルフォンドは語る。
IMAXの上映方式で最上位にあたるのが、70ミリフィルムを映写するIMAXフィルムだ。「北米と欧州では、最上位のIMAXフィルムで見ようとチケットを求める熱狂が起きている。残念ながら中国にIMAXフィルム上映館はないが、熱狂は中国にも広がった。だから観客はキャンセル待ちに登録し、中国で最良のIMAX劇場に入ろうと前売り券を買っている」。



