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2026.09.02 08:00

ミサイルも封鎖もいらない海底ケーブル切断、米国を含む西側は後手に回る

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紅海とペルシャ湾でも、大国以外が海底インフラを脅かす

海底インフラを攻撃するのに、大国である必要はない。紅海は別の型を示している。実行者ははるかにはっきりしている。「アッラーは偉大なり、アメリカに死を、イスラエルに死を、ユダヤ人に呪いあれ、イスラムに勝利を」というスローガンを掲げる、イエメンのフーシ派テロリストだ。フーシ派は紅海とアデン湾の外洋で商船を襲い続けており、直近ではその攻撃を、ガザのハマスとの連帯に結び付けている。判然としないのは、フーシ派が海底ケーブルそのものを狙っているのかどうかだ。

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フーシ派の商船攻撃が、そのままケーブル切断につながった

2024年2月、フーシ派が貨物船「ルビーマー」にミサイル攻撃を加えた後、紅海で海底ケーブル3本が損傷した。ルビーマーは乗組員に放棄された後に沈没しており、引きずられた錨がケーブル損傷の原因になったとみられる。

この一件は、アジア、欧州、中東を結ぶ通信を混乱させた。区別しておくべき点がある。フーシ派は、ケーブルを1本も意図的に切る必要がなかった可能性があるのだ。商船を狙った攻撃が、巻き添えでケーブルを引きちぎる条件をつくり出した。バブ・エル・マンデブ海峡のように船が密集する要衝では、商船を1隻叩くだけで、攻撃側がケーブルの位置を突き止めなくても、世界の通信網への攻撃が成立してしまう。世界のインターネット通信の17%は、紅海南端の出口を通っている。

イラン、ホルムズ海峡を通るケーブルに使用料を課すと警告

ペルシャ湾には、さらに重大な脆弱さがある。ただし、置かれた状況は異なる。イランによるものと確認された意図的なケーブル切断は、バルト海や台湾のように連続しては起きていない。あるのは、海底インフラが集中する戦略的な要衝と、その海峡に面し、西側の利益を脅かす能力も動機も併せ持つ国家という組み合わせだ。

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イランはすでに脅しを口にしている。2026年4月、イスラム革命防衛隊(IRGC)がケーブルを妨害すると警告した。2026年5月には、イラン軍の報道官が、ホルムズ海峡を通るインターネットケーブルに使用料を課すとXに投稿した(現在凍結中)。その後、反体制系の媒体イラン・タイムズは、海峡のケーブルに何かが起きれば「銀行網、軍の通信、AIのクラウドシステム、オンラインサービス、そして世界の商取引に影響が及びかねない」と警告した。イランの海域には、ファルコン(FALCON)とガルフ・ブリッジ・インターナショナル(Gulf Bridge International)という主要なケーブル2本が走っている。この2本を断つのは、たやすい。

米国は海底ケーブル防護で、依然として国家戦略を欠く

米政府が扱う通信の90〜95%は、民間が所有する海底ケーブルを流れている。それにもかかわらず、米国にはケーブルを守るための一貫した国家戦略がない。議会は国防総省、情報機関、連邦通信委員会(FCC)に対し、ケーブルの安全を、敷設許可の審査に付随する事務としてではなく、正面から向き合うべき国家安全保障問題として扱う権限を与える必要がある。ホワイトハウスは、ケーブルの安全保障を担う連邦政府の窓口を1つに定めるべきだ。現在は担当が複数の機関に分散したままで、一元的な窓口が存在しない。

錨を引きずるだけの攻撃には、北大西洋条約第5条が働かない

海底は、誰にも気づかれないうちに、地球上で最も激しく奪い合われる戦場の1つになった。引きずられた錨は、北大西洋条約第5条に基づく集団防衛を発動させない。発動を招かないからこそ、この手口は有効なのだ。米国は、海底パイプラインと海底ケーブルを狙った破壊工作を、事の重大さに見合う切迫感で扱ってはいない。切迫感を欠いたままなら、海底は米国にとっても世界全体にとっても、安全保障上の弱点であり続ける。

forbes.com 原文

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