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2026.09.02 08:00

ミサイルも封鎖もいらない海底ケーブル切断、米国を含む西側は後手に回る

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台湾でも海底ケーブルが切られ、中国船の関与が疑われている

バルト海だけが舞台なのではない。ほかの戦略的な航路にも同じ脆弱さが現れており、実行者と動機はそれぞれ異なる。大国同士が正面からぶつかったとき、海底ケーブルへの意図的な妨害がどのような事態を招くのか。最もはっきりした実例が台湾にある。2023年2月、台湾本島と馬祖列島を結ぶ海底ケーブル2本が数日のうちに相次いで切断され、およそ1万4000人の住民が数週間にわたり、著しく劣化した通信環境に置かれた。

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2本とも切れたため、馬祖の住民は最低限の通信をマイクロ波伝送に頼らざるを得なくなった。銀行取引も行政サービスも商取引も、日常の連絡も、そろって質を落とした。台湾当局は、原因として中国の漁船と中国の貨物船を挙げたものの、損傷が意図的だったと断定するには至らなかった。ただ、中国船が関わる事案があまりに頻発しており、事故だという説明で片づけるのは次第に難しくなっている。

台湾は中国人船長を初めて起訴、中国は政治利用だと反発

事案は続いた。2025年1月、台湾本島の近くで国際海底ケーブルが損傷した後、台湾当局は、中国人乗組員が乗る貨物船「順興39」を捜査した。2025年2月には、台湾南西部沖で別のケーブルが損傷し、中国人乗組員が乗るトーゴ船籍の貨物船「宏泰58」が拿捕された。台湾は最終的に、宏泰58の中国人船長を、ケーブルを故意に損壊した罪で起訴した。海底ケーブル損壊で台湾が起訴に踏み切った、初めての例だった。中国は関与を否定し、事実が固まる前に事件を政治問題化しているとして台湾を非難した。

ケーブル切断は戦争ではないが、台湾に確実な損害を与える

一連の切断が意図的なものだとすれば、中国政府には明白な動機がある。ケーブルを切る行為は、従来の意味での戦争行為ではない。だが、戦力で劣る側が正面衝突を避けて相手の弱点を突く非対称戦において、ケーブル切断が占める比重は増す一方だ。ミサイルを撃つ必要も、海上を封鎖する必要も、部隊を上陸させる必要もない。ただ不確実性を生み出し、相手にコストを負わせるだけでよい。台湾は限られた本数の物理的な接続に頼っているため、一時的な途絶であっても、軍の通信や経済活動、そして社会の信頼を揺るがすには十分だ。

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