暗号資産

2026.08.27 08:00

エヌビディア株は2030年までにどこへ向かうのか、注目すべき点とは?

Tigarto - stock.adobe.com

2030年の業績を押し上げる要因を、1つずつ確認

2030年の株価を占うには、成長を支える要因を1つずつ確かめる必要がある。とりわけAI基盤への支出は、引き続き最大の推進力になりうる。

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ハイパースケーラーの投資は159兆円超へ、高価格でも選ばれる

アナリストは、ハイパースケーラーの設備投資が2027年に1兆ドル(約159兆円)を超えると予想する。人間の指示を待たずに自ら作業を進めるエージェント型AIが広がれば、AI基盤への支出総額は2020年代末までに年間3兆〜4兆ドル(約477兆〜636兆円)へ向かう可能性がある。エヌビディアは、チップからソフトウェアまで一式揃えたフルスタック基盤で、その大半を取り込もうとしている。掲げるのは、AIが文章を処理する最小単位である1トークンあたりの費用を最も安く抑え、処理量と投資対効果を最大にすることだ。顧客がハードウェア価格よりも性能と市場投入までの速さを優先するなら、エヌビディアの高価格帯という立ち位置は2030年代に入っても揺らがないはずだ。

BlackwellとRubinで、159兆円の売上が見通せる

エヌビディアは、決算年度ではなく暦で数えた2027年末までに、BlackwellとVera Rubin(ヴェラ・ルービン)の累計売上高が1兆ドル(約159兆円)を超えると見通す。現在の成長局面で中心に座るのは、依然としてBlackwellだ。BlackwellはすでにOpenAIのGPT-5.5を動かしている。世界最強のAIデータセンターと称され、予定を前倒しして稼働に入ったマイクロソフトのFairwaterも、Blackwellで動いている。

AWSは2026年から、BlackwellとRubinのGPUを100万個以上追加する。Google Cloudは、Blackwellを搭載した仮想サーバー「Confidential G4 VM」を投入した。このサーバーは、機微なデータ、AIモデル、指示文であるプロンプトを、処理している最中も暗号化したまま保つ。運用するグーグル自身にも中身は見えない。

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Veraを投入し、31兆8000億円のCPU市場へ参入

エヌビディアは、エージェント型の処理に向けて設計した新型CPU「Vera」で、2000億ドル(約31兆8000億円)のCPU市場へ食い込もうとしている。インテルのXeonやAMDのEPYCといった標準的なx86サーバー用チップからの乗り換え先という位置づけだ。1コアあたりの速度は約1.5倍、負荷がかかり続ける状態での1コア性能は約1.8倍に達し、エージェント型AIで処理が詰まる箇所を取り除く。

エヌビディアは初期のカスタムVera CPUシステムを、4つの納入先へ自ら直接引き渡した。アンソロピック、OpenAI、SpaceXAI、そしてオラクルのクラウド部門であるOracle Cloud Infrastructure(OCI)である。Vera CPUが一般の顧客へ幅広く出回るのは、2026年秋にかけてと見込まれる。CPU事業の売上高については、2026年に200億ドル(約3兆1800億円)近くの見通しを立てている。

VeraとRubin GPUを組み合わせたVera Rubinは、Blackwell比で1ワットあたりの推論処理量を最大10倍に高め、1トークンあたりの費用を10分の1へ引き下げる。早期に採用したのはグーグルだ。グーグルがVera Rubinで動かす新型のA5Xベアメタルインスタンスは、仮想化を挟まずにサーバーを丸ごと貸し出す形式である。複数拠点にまたがって最大96万個のRubin GPUを結び、企業の巨大な処理を担う。

主要AI企業がエヌビディアを選び、GPU貸出価格も上昇

エヌビディアは、最先端AI向けの計算基盤で自社が占める比率を広げ続けている。最先端のAIモデルを学習させ、動かすには、巨大な処理能力が要る。アンソロピック、OpenAI、グーグル、SpaceXAI、メタ、Microsoft AI、Inflection AI、Perplexity、Cursorをはじめとする主要な研究機関は、いずれもエヌビディア上で開発している。

この優位をさらに補強しているのが、OpenAIのように自社チップへ巨額を投じる提携先に対する、戦略的な出資である。エヌビディアは1ラックあたり300万ドル(約4億7700万円)のGPUシステムを、長寿命で代替が利き、柔軟に使える収益資産とみなす。創業者で最高経営責任者(CEO)のジェンスン・フアンは、CUDAのソフトウェア更新が製品寿命を延ばし続け、基盤の採算を改善すると主張する。

初期の市場データは、フアンの見方を裏づけているようだ。第1四半期の決算説明会で経営陣は、自社のAI基盤について市場価値が上がっている点を強調した。旧世代GPUであるH100の貸出価格は2026年の年初来で20%上昇し、さらに旧いA100もクラウド利用価格が15%近く上がった。顧客が、GPUの減価償却期間を過ぎた後も確かな収益を上げていることを示す材料である。

Spectrum-XやフィジカルAIも、収益源として育つ

エヌビディアの成長要因は、GPUとCPU以外にも広がる。ネットワーク、ロボティクス、各国向けの基盤、企業向けソフトウェアが、それぞれ収益を生み始めている。

Spectrum-Xが、競合各社の合計を上回る規模へ

Spectrum-Xは、チップ間からデータセンター間まで自社製品で揃えたAI向けイーサネット基盤である。規模は現在、競合各社が抱えるイーサネット事業の合計を上回る。高速接続規格InfiniBandを使うネットワーク事業も4倍に拡大した。数千個のチップを結んで1台のスーパーコンピューターに仕立てる次世代のXDR技術が、この伸びを押し上げた。

フィジカルAIの売上は、直近12カ月で1兆4310億円超

フィジカルAIは、ロボットや自動運転など現実世界で動くAIを指す。直近12カ月の売上高は90億ドル(約1兆4310億円)を超えた。ウーバーと組み、2028年までに4大陸の約30都市でロボタクシー車両を動かす。

ソブリンAIは40カ国へ広がり、売上は80%超の伸び

ソブリンAIは、各国が自国内に持つAI基盤を指す。第1四半期の売上高は前年同期比80%超の伸びとなった。エヌビディアの基盤は約40カ国へ導入され、それらの国内総生産(GDP)は合計で約50兆ドル(約7950兆円)に達する。

NemoClawとNIMで、AIエージェントを安全に動かす

企業向けソフトウェアでは、NemoClawとNVIDIA Inference Microservices(NIM)を組み合わせる。自律型AIエージェントを安全に配備するための基盤となる。

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