リーダーシップ

2026.08.26 17:36

世論を欺くリスクについて、経営陣が知っておくべきこと

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イランによる暗殺未遂の可能性からドナルド・トランプ大統領を保護するため、7月にエアフォースワンが「おとり」として使用されたという今週の報道は、その欺瞞行為がどのように、そしてなぜ行われたのかを巡り、論争を巻き起こしている。

大きく報じられたこのエピソードは、すべての企業経営陣にとって重要な教訓を浮き彫りにしている。注目度の高い人物を守るための欺瞞は一つの話だ。しかし、責任追及や不名誉、財務への影響を避けるために意図的に世論を誤導することは、全く別次元の問題である。

5つの重要な問い

欺瞞的な行為を行うべきかどうかを判断するため、取締役会やビジネスリーダーは以下の問いを検討すべきである。

  • 誰、あるいは何が実害を被るか?
  • 情報を開示しないことについて、法制上、セキュリティ上、あるいは競争上の正当な理由があるか?
  • それは組織への打撃を和らげるのに役立つか?
  • もし行ったことが外部に露呈した場合、イメージや信頼、最終的な業績に与える影響は、それらの理由を上回るか?
  • もし公になった場合、経営陣は納得のいく説明や弁明を堂々と行うことができるか?

情報を隠したり非公開にしたりすることが正当化されるケースは、確かに存在する。「グーグルは、一般の人々や競合他社に[CEOの]スンダー・ピチャイの正確な出張先を知られたくないかもしれないし、メタは[創業者兼CEOの]マーク・ザッカーバーグの移動ルートを保護する必要があるかもしれない。特に注目度の高いリーダーに現実的な脅威が迫っている場合、目立たないスケジュール管理や代替車両、さらにはおとりの配置を用いることは、経営陣のセキュリティ対策として賢明だ」。物流および現場運営向けのAIオペレーティングシステムを提供するFinmileの共同創業者兼CEO、リッチ・プリースは筆者とのメールインタビューでそう語った。

最も重要な違い

個人を危害から守るために欺瞞を用いることは正当化し得る。しかし、発言や行動に対する批判、監視、あるいは責任から経営陣や組織をかばうことを正当化するのは、はるかに困難である。「企業は、自らが把握しているすべての情報を常に世間に、特にリアルタイムで公表できるわけではない。企業の合併・買収(M&A)の交渉はその典型例だ。組織再編、セキュリティインシデント、進行中の調査、あるいは早期の開示が従業員、株主、顧客、または企業の競争上の優位性に影響を与える恐れがある製品開発なども同様である」と、戦略的コミュニケーションの専門家であるクリスティン・リングナーは筆者へのメールで語った。

そのような状況下では、「多くを語らないことが必要であり、かつ責任ある対応でもある。危険が生じるのは、企業が単に情報を秘匿する段階を超えて、真実ではないと知りながら特定のストーリーを捏造し始める時である」と彼女は警告する。

事実、企業や組織が顧客やステークホルダーとの信頼関係を築くには何年もかかるが、嘘を捏造し、それを通そうとしていたことが発覚すれば、その信頼は一瞬にして失われる。信頼は、企業にとって最も重要かつ儚い資産の一つである。収益や在庫とは異なり、傷ついた信用や評判は、単に多額の資金を投じたり、プレスリリースやウェブサイトで「お詫び」を述べたりするだけで修復できるものではない。失われた信頼を取り戻すための道のりは、長く険しいものとなる。

欺瞞がもたらす疑問

メディアなどによって欺瞞が暴かれたとき、そもそも騙そうとしたその決断自体が、世間の心に組織の信頼性をさらに脅かす重要な疑問を抱かせることになる。すなわち「彼らはほかに何を隠しているのか?」という疑問だ。「企業は時に、意図的な曖昧化、隠密行動、あるいは戦略的な誘導を行わなければならないことがある。それは通常、業務上のセキュリティ、競争上の保護、および市場の安定化という3つの主な必要性に迫られてのことだ」と、プレゼンテーションデザインエージェンシー、Whitepageの創業者兼CEOであるターニャ・スリフキンは筆者とのメールインタビューで語った。

だからこそ、その秘密主義の背後にある動機がさらに重要になってくる。経営陣は、世間と接する際、完全な情報開示と秘匿の間のどこに一線を引くべきかを知る必要がある。「消費者の信頼を築く上で、完全な透明性は最も頻繁に用いられる戦術だが、情報を隠したり、おとりを使ったりすることが、ブランドの資産やステークホルダー、あるいは市場における競争力を守るための正当な手段となる例外的なケースも存在する」と、マーケティングエージェンシーConvergeのCEO、ジェームズ・ピアソンは筆者へのメールで語った。

スリフキンは、iPadやiPhoneの技術に関する特許を秘密裏に申請したアップルの例を挙げた。もし一般大衆や競合他社が、アップルが特定の垂直分野で特許を出願しているという事実に気づけば、「競合他社も即座にリバースエンジニアリングを試み、アップルの製品ロードマップに対抗する策を講じるだろう」と彼女は指摘する。

情報を非公開にして秘密を守ることと、明らかに誤った印象や虚偽の印象を与えることを意図した声明を出すこととの間には、越えてはならない一線(レッドライン)があるべきだ。例えば、他者を誤導することなく、自社の営業秘密やその他の独占的情報を保護するための措置を講じることは、企業にとって標準的な慣行である。

スピード、協力、および説明責任の役割


アラスカ航空が運航するボーイング737 MAX 9型機のドアプラグパネルが2024年にオレゴン州ポートランド上空で吹き飛んだ事故について連邦当局が調査した際、ボーイングは異なるアプローチをとった。調査を主導した国家運輸安全委員会(NTSB)は、調査官が求めた重要情報の提供が遅れたとしてボーイングを批判し、調査初期における同社の対応の遅さに重大な疑問を投げかけた。ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、「ボーイングはNTSBに全面的に協力しており、入手可能な情報を調査官と共有していると述べた」と報じた。

同連邦機関は2024年6月、調査プロトコルに違反したとしてボーイングに制裁を科した。2025年6月にこの事故に関する最終報告書が公開された際、同社が適切なトレーニングと監督を怠ったことが、ドアプラグの脱落を招いたボルト欠落に直接つながったことが明らかになった。

この事例は、危機を調査する側に対する対応の迅速さと協力姿勢そのものが、危機の新たな火種になり得ることを示している。企業の透明性に対する評価(あるいは不透明さ)は、事態の収拾に向けた企業の取り組みが世間にどう映るかに影響を与える。

ボーイングの事例は、ビジネスリーダーたちにとっての教訓である。情報を隠蔽することは組織を守ることにはならない。真実が明るみに出たとき、公衆は必ずしも、企業が些細な行政上あるいは技術上のミスを犯しただけだと結論づけるとは限らない。むしろ、その組織は危機について真実を語ることを信頼できない、と結論づける可能性があるのだ。

秘密保持と欺瞞の違いは、かなり紙一重である。情報を開示しないことに正当な理由が存在し得る一方で、不名誉、責任追及、あるいは財務上の打撃から逃れようとすることは、かえって裏目に出て、企業に独自の危機をもたらす可能性がある。

企業経営者は、最大のリスクは、隠されていたことを他者に知られることではないかもしれないと肝に銘じるべきだ。真実を知ったとき、人々がその組織とリーダーについてどのような結論を下すかこそが、最大のリスクかもしれない。

forbes.com 原文

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