オムリ氏は、ラフルールについて「私たちは本当の意味で、農家です」と強調する。
「家族所有で、家族経営であり、そして家族自身がブドウ栽培という農業に携わっています。ボルドー、特にトップ生産者のなかでは、実はこうした形態はそれほど多くありません」。実際、ギノドー家はブドウ以外の農作物も育てる。ワインを造る以前に、土地を耕し、農作物を育てる農家であること。それは、ラフルールのワイン造りを理解するうえで重要なキーワードと言える。
ラフルールのワイン
ラフルールの代名詞とも言える「Lafleur」のワインは、名前の由来である小さな畑から造られる。そこには複雑な土壌構成が広がり、ヘリテージである樹齢の高い古木のブドウが植えられている。この畑の北西側には砂と粘土混じりの砂利質土壌、南側と東側には粘土を含む砂利質土壌、そして中央部には砂利を含む砂質土壌といった具合だ。そこにブシェとメルロがほぼ半分ずつの割合で植えられている。
これらの要素が掛け合わされて、この畑からは唯一無二のワインが生まれる。この「Lafleur」を試飲すると、まずその香り高さに魅了され、次に果実、スパイス、森の下草などの複雑な世界が広がり、口にするとシルキーな滑らかさとしなやかなタンニンが口の中を包みこむ。
ポムロールのワイナリーから少し離れた場所にある「Les Perrières」は、石灰岩(ライムストーン)と粘土からなる土壌の畑に、前述の「Lafleur」の畑から選抜したブシェとメルロが植えられている。このワインは、石灰質土壌で育つブシェとメルロの特徴がでて、繊細で焦点があった、エレガントなスタイルだ。
このほかにも、Lafleurの畑を細長く横断する、異なる土壌の場所から造られる「Les Pensées」、白ワインの「Les Champs Libres」、そして「Le Grand Village」の赤と白を手がけ、計6つのワインを造っている。
AOCからVin de Franceへ
2025年8月、ラフルールは大きな決断を発表した。2025年ヴィンテージから、ポムロールやボルドーのアペラシオン(AOC、Appellation d'Origine Contrôlée:原産地呼称制度)を名乗らず、すべてのワインを「Vin de France(ヴァン・ド・フランス)」としてリリースするというものだ。ギノドー家はその詳細を次のように発表した。


