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2026.08.26 08:48

CMOの87%が懸念する「AIレディネスのギャップ」 最新調査が示す組織的課題

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最高マーケティング責任者(CMO)がAIのようなテーマで意見を一致させることはめったにない。

しかし、Cordialと組織ストラテジストのジャネット・シャーロック博士による最新調査によると、回答したマーケティングおよびデジタル部門の上級役員の87%が、自社は人工知能(AI)の導入において深刻なスキルギャップに直面しているという認識で一致した。

これほどの合意形成は、CEOや取締役会も注目すべきものだ。また、現在のAIを巡る議論について、重要な事実を明らかにしている。最大の障害はテクノロジーへのアクセスではないかもしれない。組織がそれを効果的に活用するために必要なスキル、オペレーティングモデル、そして信頼を備えているかどうかなのだ。

「テクノロジーは方程式の1つのピースにすぎず、そこには人間という側面が丸ごと存在する」と、Cordialの最高戦略責任者(CSO)ロブ・ガーフ氏は語る。「組織は、それをどのように受け入れ、導入し、機能させるかを見出すことに苦慮している」

したがって、AIのレディネス(準備態勢)のギャップは単なる技術的な問題ではない。それは組織的な課題であり、別のプラットフォームを購入したからといって解決できるものではないのだ。

AIはマーケティングチームを削減するのではなく、変革する

AIに関する世間の議論の多くは、雇用が奪われることに集中している。しかし、今回の調査はよりニュアンスの異なる結果を示唆している。

「AIによって組織が縮小するという概念は、私たちの調査結果には表れなかった」と、org.worksの創設者で、ラルフローレンの元最高デジタル・テクノロジー責任者であるシャーロック氏は言う。「マーケティングチームの削減が見られないだけでなく、実際には成長している」

これは、すべての職務が現状維持のままであることを意味しない。定型業務の自動化は進み、一部の役割は再設計される。しかし、マーケティング組織に必要なのは、単に人員を減らすことではなく、異なる能力を持つより多くの人材である可能性がある。

拙速な人員削減を行う企業は、自動化を機能させるために不可欠な、組織特有の知識(インスティテューショナル・ナレッジ)を失うリスクも負う。従業員は、組織図にはめったに描かれない非公式なプロセスや、顧客の機微、ワークフローの例外などを理解している。

ガーフ氏は、ジュニア層や中間管理職を削減することは、自動化を成功させるうえで必要な「多くのインテリジェンス、知的資本、ワークフローの知識を失う」ことになりかねないと警告する。また、将来のリーダーの育成パイプラインを弱体化させることにもつながる。

より有益な問いは「AIはいくつの仕事を代替できるか」ではない。「人間とAIが協力してより良い成果を出すために、仕事はどう変わるべきか」である。

スキルギャップはプロンプト作成にとどまらない

経営陣が「AIスキル」と聞くと、多くの人が真っ先にプロンプト作成やデータサイエンス、モデル開発を思い浮かべる。これらの能力は重要だが、レディネスの方程式の一部にすぎない。

ガーフ氏によると、この調査について議論した経営陣は、好奇心、コラボレーション、高次思考といった、極めて人間的な資質に頻繁に注目したという。

「採用を考える際、彼らは好奇心旺盛な人材や協調性のある人材を求めている。なぜなら、単なる役割にとどまらず、ミッションや成果全体にまたがる必要があるからだ」と彼は語る。「ありふれた定型業務の一部はなくなるため、私たちは皆、思考をレベルアップさせ、新しいマインドセットで臨むことが求められる」

これにより、人材に関する議論の方向性が変わる。AIレディネスは、イノベーションチームや技術的なセンター・オブ・エクセレンス(CoE)だけに閉じ込めておけるものではない。マーケティング、テクノロジー、データ、コマース、クリエイティブ、カスタマーサービスの各チームが、従来の組織の枠組みを超えて協力する必要がある。

AnswerMyQの創設者兼CEOであるフィル・アレクサンダー氏は、次のように指摘する。「87%がギャップがあると答えたのは正しいが、それはプロンプトのギャップではない。ガバナンスと実行力のギャップだ。AIは数秒で回答を生成できるが、誰かがそれを検証し、ポリシーを適用し、行動に移さなければならない。レディネスは、どれだけ多くのAIを導入したかで測定されるのではない。そのアウトプットが、いかに信頼できる成果として確実に結びつくかで測定されるのだ」

また、自社のスキル不足を過剰に心配するあまり、社内の人材を外部の専門知識に置き換えてしまうリスクもある。シャーロック氏は、社内チームが成長しているにもかかわらず、マーケティングリーダーたちが代理店やコンサルタント、その他のサードパーティへの依存を続けると予想している点に注目した。

外部の専門家は学習を加速させ、自社が永続的に保持する必要のない機能を提供してくれる。しかし、アウトソーシングに頼りすぎると、組織が自ら知的資本を蓄積することができなくなる。

「私は極めて優れたバランスが必要だと考えている」とシャーロック氏は言う。「外部組織と社内人材のバランスを改善し、若手チームの層の厚さを維持して必要な能力を自社で構築できれば、小売企業はよりうまくいくはずだ」

パーソナライゼーションがようやく獲得する「文脈」と「記憶」

小売業者は何年もの間、パーソナライズされた顧客体験を約束してきた。しかし多くの場合、パーソナライゼーションとは電子メールに相手の名前を挿入することや、単一の取引に基づいて商品を推奨することにとどまっていた。

AIは、小売業者が顧客の意図を理解することに近づく可能性を秘めている。ガーフ氏は、今後ますます重要になる2つの概念として「文脈(コンテキスト)」と「記憶(メモリー)」を挙げる。

消費者は、購買に至るプロセスにおいて、約9つの接点(タッチポイント)を通じてブランドと関わる可能性がある。これらには、検索、SNS、小売企業のウェブサイト、メール、テキストメッセージ、アプリ、マーケットプレイス、実店舗などが含まれる。ほとんどの組織は、依然としてこれらのタッチポイントを、部分的に分断された個別のイベントとして扱っている。

AIエージェントはこれらをつなぎ合わせ、共通の記憶を構築し、顧客が何を達成しようとしているかを予測するのに役立つ。これにより、単に次のオファーを提示するのではなく、リアルタイムで顧客の課題を解決する可能性が生まれる。

しかし、このテクノロジーの有効性は、それを取り巻くワークフローの質に左右される。

「小売業者は、その体験を成功に導くために必要な責任の所在やプロセスの変更について考えていない」とガーフ氏は指摘する。

成果に対する責任の所在が曖昧で、データが断片化したままであったり、AIが生成したすべてのアクションに何層もの承認が必要だったりすれば、リアルタイムのパーソナライゼーションは単なる憧れのままで終わるだろう。

組織の内外で獲得すべき「信頼」

シャーロック氏は、2つの異なる信頼のギャップがあると考えている。

1つ目は社内の信頼だ。従業員は、自分の雇用が守られるのか、AIによって自分の役割が跡形もなく変わってしまうのではないかと不安を抱いている。リーダーがこれらの疑問を避ければ、意図せず抵抗感を強めることになりかねない。

2つ目は消費者の信頼だ。買い物客は、商品の画像やおすすめ情報、その他のAI生成コンテンツが本物で正確であるかどうかを、これまで以上に知りたがっている。

「私は目に見えているものを買っているのだろうか」とシャーロック氏は問いかける。「私が見ているモデルは本物なのか。この商品が自分にどのように似合い、どのようにフィットするのかを信頼してよいのだろうか」

このため、ブランド力とコンテンツガバナンスは、軽視されるどころか、重要性を増している。AIは、あらゆるチャネル、国、顧客セグメントにおいて生成されるコンテンツの量を劇的に増加させることができる。しかし、量が増えることは、一貫性の欠如、不正確さ、そしてブランドの希薄化のリスクを高めることにもなる。

「問題は、ブランドを細かく管理するのではなく、保護するための適切なガードレールをどのように設定するかだ」とガーフ氏は語る。

AIレディネスとは組織のレディネスである

87%という調査結果は、広範な課題を認識しているという点で大きな意味を持つ。しかし、スキルギャップを特定することは、それを埋めることよりも容易だ。

企業は、既存の従業員を訓練し、若手の人材を維持し、外部パートナーを厳選して活用し、顧客の成果を中心にワークフローを再設計する必要がある。また、明確な責任体制とブランド保護の仕組みを確立しつつ、従業員が実験できる余地を与える必要もある。

シャーロック氏が言うように、「重要なのはテクノロジーではない。人間であり、彼らがどのように組織され、どのように協力し合うかだ」。

AIの次のフェーズで勝利を収めるのは、最も多くのツールを所有する企業ではない。自社の人材がどのように学び、協力し、意思決定を下すかを変革する準備が最も整っている組織なのだ。

forbes.com 原文

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