北米

2026.08.26 13:00

秋の航空券が39%急騰、「閑散期が消滅」した理由 米国

Megan Varner/Getty Images

Megan Varner/Getty Images

通常、航空運賃は9月の「レイバーデー(労働者の日:9月第1月曜日)」から11月中旬にかけて下落する。しかし今年は様相が異なる。中東情勢の緊迫に起因する莫大な航空燃料コストの増加を相殺するため、航空各社が運賃を高水準に維持しているからだ。

ホッパー・テクノロジー・ソリューションズ(HTS)のデータによると、今秋運航する米国内線の平均運賃は前年同期比39%増の326ドルとなった。

国際線も昨秋より値上がりしており、ヨーロッパ行きが33%増、メキシコおよび中米行きが31%増、アジア、中東、アフリカ行きが17%増となっている。

HTSのデータによれば、通常ならレイバーデー以降の運賃は最大20%ほど下落する。しかし今秋の平均運賃は、夏の平均よりも逆に1%高くなった。

米エネルギー調査会社アーガスの「USジェット燃料指数によれば、航空会社の営業費用の最大25%を占める航空燃料価格は米国時間8月24日時点で1ガロンあたり3.75ドルに達した。これは、米国とイスラエルがイランを攻撃した今年2月下旬と比べて50%高い水準である。

HTSのチーフエコノミストであるヘイリー・バーグはフォーブスの取材に対し、「航空燃料価格の高騰がこれほど長引いているため、航空会社は自社の経営を守るべく、コストの増加分を顧客に転嫁せざるを得なくなっている」と語った。

レイバーデーから11月上旬にかけての時期は通常、夏のピークと年末のホリデーシーズンの谷間にあたるために旅行業界の閑散期と言われている。歴史的に見ても、この時期は夏の高値から運賃が下がる時期にあたる。しかし、イラン紛争によって航空燃料にかかるコストが大幅に跳ね上がり、通常の状況下でも高いとは言えない航空各社の利益率を圧迫している。バーグは「燃料価格の高騰がこれほど激しく、しかも長期間続いている状況では、航空会社に旅行者の肩代わりをしてコストの増加分を負担する余裕などない」と指摘する。

第2四半期、米国の主要航空会社6社の燃料費は前年から83億5000万ドル(約1兆3360億円)増加した。

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翻訳=江津拓哉

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