さらに、ハーバード・ビジネス・レビューが強調しているように、リーダーが昇進を決める際、独断で判断することは滅多にない。少なくとも私はそうしない。昇進に関する評価では、上司はあなたの能力を評価するために他の人の意見を頼りにする。つまり、組織全体にあなたを支持し、あなたの仕事ぶりを理解している人が必要になる。
周囲から助けを求められる存在で、スキルとプロ意識を確立していれば、同僚から高い評価を得られる可能性も高まる。
割り当てられた仕事だけでなく成果に責任を持つ
AI時代において、従業員が担当する業務に主体性を持つことの価値はこれまで以上に高まっている。
それは実際にはどういうことなのだろうか。
タスクが最初から最後まで適切に完了するよう責任を持つことだ。自動化ツール、あるいは若手従業員に任せる場合でも、その作業が組織の基準を満たしていることを確認するためのチェックポイントを設ける。たとえば、調査にChatGPTを利用するのであれば、リンクを実際にクリックし、すべての情報源が信頼できるもので、自分の結論を裏付けていることを確認する。最終的な承認については、常に管理すること。プロジェクトが遅れているのであれば、誰かが進めてくれるのを待つのではなく、積極的に問題の解決に取り組みたい。締め切りが変更になった場合には関係者に伝える。時には避けられないことだが、プロジェクトが期待どおりの結果にならなかった場合には、何がうまくいかなかったのかを突き止め、そこから学べる点を見つけて共有する。特に若い従業員にとって有益だと私が感じているのは、あるタスクや工程をもっと速く、あるいはもっと上手にこなせるツールやアプリを知っているなら、そのアイデアを積極的に上司に提案することだ。
従業員が自分の仕事に熱意と責任を持って取り組んでいるとわかれば、上司の仕事も楽になる。言わずもがなだが、日々の不安も軽減される。
野心のある人がしがちなキャリア上の過ち
野心には計り知れない価値がある。最低限の仕事だけをこなして時間をやり過ごすのではなく、期待以上の成果を上げれば組織の役に立つだけでなく、仕事に深く関わっているという感覚を持てるようになる。それがエンゲージメントを高める。
とはいえ、将来のキャリアに対して抱く大志によって現在のキャリアを台無しにしてはいけない。
ハーバード・ビジネス・レビューは「どんなに大きな野心を持っていたとしても、それによって現在の役割で優れた成果を上げることに支障をきたさないようにしたい。将来と同じくらい、あるいは将来以上に現在に集中すべきだ」と指摘している。
仕事量が増えた場合、しばらくの間、リーダーシップを発揮する活動を少し控え、現在の役割をきちんと果たすことに集中しても構わない。
私たちを取り巻く世界と同じように、企業も静止しているわけではない。ワークフローは季節や外部環境の変化に応じて増減する。たとえ1日、あるいは1週間、スコープを縮小せざるを得ない場合でも、あなたのリーダーとしての可能性を示す機会はまたやってくる。


