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2026.08.25 08:51

業績不振の事業を立て直すCEOのためのプレイブック

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CEOはキャリアの中で、勢いを失った事業部門を引き継ぐことがある。成長は横ばいとなり、利益率は圧迫され、顧客は離れつつあり、本来なら勝ち取れるはずの機会を逃している。こうした場面で反射的に取られがちなのがコスト削減だ。リーダーは人員を減らし、チームを統合し、投資を凍結し、短期的な利益率改善を迫る。こうした施策は業績を安定させるかもしれない。しかし、安定化は変革ではない。事業は規模を縮小し、効率化されても、戦略的には弱いままであり得る。

真のターンアラウンドには、現在のモデルを守る発想から、価値創造のエンジンを再構築する発想への転換が必要である。つまり、最も重要な制約要因を特定し、それを軸にオペレーティングモデルを再調整し、測定可能な前進を生み出す実行リズムをつくるということだ。

ターンアラウンドが停滞しがちな理由と、その解決策

業績不振の原因が1つだけであることは極めて稀だ。それは通常、時代遅れの価値提案、断片化された製品ポートフォリオ、一貫性のない価格設定、脆弱な営業実行力、不十分な顧客体験、あるいは成果ではなく活動そのものに報いるインセンティブなど、相互に影響し合う複数の問題が目に見える形となった結果である。

広範な変革プログラムが期待外れに終わることが多いのは、これが理由だ。リーダーが一度に何十もの施策を立ち上げると、責任の所在が曖昧になり、チームは「本当に重要な業務」と「単に緊急な業務」の区別に苦慮することになる。組織は忙しくなるだけで、良くはならない。

したがって、CEOの第一の責任は活動量を増やすことではない。明確さを生み出すことである。その方法は次の通りだ。

1. 価値を抑え込んでいる制約要因を診断する

ターンアラウンドは、顧客、経済性、ケイパビリティ、実行という4つの側面にわたる事実に基づいた診断から始めるべきである。

まずは顧客から始めよう。顧客はなぜ購入し、取引を拡大し、判断を先送りし、あるいは去っていくのか。受注・失注データ、継続率のパターン、製品利用状況、顧客フィードバックを確認する。次に、経済性を検証する。どの製品、セグメント、チャネルが魅力的な継続価値を生み、どれが十分なリターンなしに資本を消費しているのか。続いて、ケイパビリティを評価する。その事業には競争に必要な製品、人材、テクノロジー、パートナーシップがあるのか。最後に、実行を評価する。見るべきは意思決定のスピード、オーナーシップ、インセンティブ、オペレーションのリズムの質である。

目的は、主要な制約要因、すなわち解決されれば最大の価値を解放する問題を特定することだ。それは製品の複雑さかもしれないし、低いコンバージョン率、弱い導入力、不明確なポジショニング、既存顧客基盤内で拡大できないことかもしれない。問題の長いリストを診断と混同してはならない。有用な診断は優先順位を定め、組織が何をやめるのかを明確に示す。

2. 顧客と経済性を軸にオペレーティングモデルを再調整する

制約要因が明確になったら、オペレーティングモデルを変えなければならない。製品、営業、サービス、財務がそれぞれ異なる成功の定義を追っている限り、戦略は成功しない。

多くの事業部門では、再調整はポートフォリオの簡素化から始まる。重複し、顧客を混乱させ、不釣り合いなサポートを必要とする製品は、統合、再ポジショニング、または廃止すべきである。投資は、顧客との関連性が高く、差別化されたケイパビリティを持ち、魅力的なユニットエコノミクスを備えた提供価値へと移すべきだ。

同様の規律は、ゴー・トゥ・マーケット(市場参入)モデルにも適用すべきである。営業インセンティブ、価格設定、導入キャパシティ、カスタマーサクセス指標は、戦略を補強するものでなければならない。例えば、継続的な成長を目指す企業が、アクティベーション、定着、継続、拡大を無視し、初回受注を主な基準としてチームに報いることはできない。

この段階では、明確な意思決定権限も必要である。主要な価値レバーごとに、責任を負う1人の役員、定義された部門横断的な支援、少数の測定可能な成果を設定すべきだ。共同責任はしばしば、誰も責任を負わない状態になる。

3. 焦点を絞った実行システムで加速する

ターンアラウンド計画は、マネジメントシステムではなくプレゼンテーションにとどまると失敗する。リーダーには、戦略を週次の行動へと変えるリズムが必要である。

私は、先行指標と遅行結果を分けることを勧める。売上高と利益率は重要だが、それらはすでに起きたことを示す。先行指標、すなわち有望なパイプライン、勝率、導入期間、製品定着率、解約リスク、価格実現度、顧客内での拡大は、ターンアラウンドが勢いを得ているかどうかを示す。

これらの指標を一貫して確認し、障害を迅速に取り除き、トレードオフを可視化する。少数の全社優先事項を、各機能の具体的なコミットメントへと落とし込むべきである。指標が未達に終わったとき、議論の焦点は、より手の込んだ説明を作ることではなく、原因、必要な意思決定、是正措置の責任者に置くべきだ。

早期の成功は重要だが、それは新しいモデルを検証するものであるべきで、そこから注意をそらすものであってはならない。価格改善、大口顧客の拡大、導入サイクルの短縮は、基盤となるシステムが変化していることを示す場合に、自信を築くことができる。

コスト削減から価値拡大へ

コスト規律は引き続き必要である。あらゆるターンアラウンドは無駄を排除し、階層を簡素化し、低リターンの活動からリソースを振り向けるべきだ。しかし、コスト削減は戦略に資金を供給するものであり、戦略そのものになってはならない。

多くの企業では、業績改善への最短ルートは既存資産のより優れた収益化である。リーダーは、ウォレットシェアを高められるか、パッケージを再設計できるか、価格実現度を改善できるか、クロスセルを加速できるか、顧客の摩擦を減らせるか、すでに構築済みのケイパビリティから新たな収益を生み出せるかを検討すべきである。最も強力なターンアラウンドの問いは、「どれだけ削れるか」ではない。「すでに持っている資産とケイパビリティで、どこにより大きな顧客価値を生み出せるか」である。

リーダーシップの基準:明確さ、集中、一貫性

不確実性が高く、組織内の信頼関係が低下しがちなターンアラウンド期は、リーダーシップが試される。チームは、リーダーが何を優先し、何を許容し、プレッシャーが高まったときにも意思決定が一貫しているかを見ている。

最も重要なのは3つの行動である。第一に、問題と、成功を定義する少数の優先事項について明確さを提供すること。第二に、絶え間ない優先順位の変更からリソースを守り、集中を維持すること。第三に、予測可能なオペレーションのリズムと透明な説明責任を通じて、一貫性を示すことだ。

取締役会も同じシグナルを評価すべきである。経営陣は根本原因に対処しているか、それとも対症療法に終始しているか。リソースは最も価値の高い機会へ移っているか。先行指標は改善しているか。組織の意思決定は速くなっているか。これらの問いは、四半期利益率の一時的な改善以上のことを明らかにする。

結論

業績不振の事業部門は、施策リストを増やしたり、コスト目標をさらに深掘りしたりすることで立て直せるわけではない。少数の重大な選択を行い、それを規律を持って実行することで立て直される。

制約要因を診断する。オペレーティングモデルを再調整する。実行システムを構築する。コスト施策を用いてキャパシティを解放し、そのキャパシティを差別化された顧客価値と持続可能な成長に再投資する。目標は単に事業を救うことではない。ターンアラウンドに入ったときよりも強い事業をつくることである。

forbes.com 原文

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