AIコーチングツールへの熱狂は、週単位で高まっては冷めていく。ある時はリーダーシップ開発の未来だと持ち上げられ、次の瞬間には過剰に喧伝された単なるプラットフォームの一つとされる。
真実はどちらの立場よりも有用だ。すなわち、AIコーチングはコーチングの代替ではなく、真の補完的存在なのである。
AIコーチングの導入はこの3年でほぼ倍増した。『Training』誌とWilson Learningによる最新調査では、およそ40%の組織が高い効果があったと回答している。その理由は容易に理解できる。マネジャーたちは、そのフィードバックが機密で安全だからこそ好んでいるのだ。
だが、蜜月期はすぐに終わる。AIコーチングのセッションは数分で終わってしまうこともある。その数分間はコーチングというより情報提供にすぎないことが多い。コンテンツしかない場合に期待できるのは、まさにその程度である。
AIが逃れられない10/20/70の真実
組織の効果性に関わってきた30年間で私が用いてきたあらゆるフレームワークのなかで、行動、そして結果に最大の影響を与えるのが10/20/70モデル(ロンバルドとアイヒンガーの1996年の著書『The Career Architect Development Planner』に基づく)だ。このモデルでは、学習の10%はコンテンツ(モデル、フレームワーク、言語)から得られる。20%は社会化、すなわち学習者の上司と同僚から得られる。残りの70%は、プレッシャーの下で、本当に重要な局面のある平凡な火曜日に、実際に仕事をすることから得られるという。
AIコーチングはこの10%の部分で真価を発揮する。深夜でも利用可能で、驚くほど知識豊富で、無限に忍耐強く、しかも安価だ。しかしそれでも10%にすぎない。数十年にわたる研究から、教えたことの45%から80%は行動に至らないことが分かっている。研究者たちが10年前に「Great Training Robbery(研修の大強奪)」と名付けた問題だ。AIコーチングは、マネジャーが実際に変化する場である20%と70%には手が届いていない。
上司、そしてそれ以上に重要な同僚
マネジャーが変化するかどうかを最も的確に予測するのは、その本人の上司が一緒にその過程にコミットしているかどうかだ。『Training』誌の調査では、高業績組織のマネジャーは部下の育成を積極的に支援する確率が77%高いことも分かっている。AIコーチはあるべき姿を教えてくれるが、上司からの電話にかく冷や汗ほどの緊張感をその促しにもたらすことはない。AIはリマインドはできても、責任を追及することはできない。
同僚はさらに重要だ。私は、講師による素晴らしい洞察に満ちたワークショップで微動だにしなかったマネジャーが、翌週には行動を変える様子を目にしてきた。それは、同じグループの同僚が、同様に気が進まない新しいアプローチを試して成功したからだ。「あなたもそうだったのか?」という共感は、どんなチャットボットにもできない働きをする。それが苦闘を普通のものにし、変化を安全なものにしてくれる。
機械にはそれができない。その意見は単なる知識にすぎず、重みがほとんどない。上司の意見は重みを持つが、暗黙の脅威を伴う。同僚の集まりは、脅威を伴わない実体験の重みを持つ。この総合的な重みこそが、行動変容に必要なものだ。
なぜAIコーチは一般論に留まるのか
人間のコーチングが機能するのは、コーチが相手を押し進める権利を勝ち取っているからだ。AIコーチはその権利を得ることはなく、そう作られてもいない。
たとえ相手の名前、チーム、目標を把握していても、AIコーチはその性格において一般論に留まる。オックスフォード・ブルックス大学のタチアナ・バフキロヴァ教授は率直にこう述べている。組織が費用を負担するAIコーチは、その組織に異を唱える立場にはない。あなたをより組織に沿った、よりレジリエントで、より従順な存在にするために存在するのだ、と。彼女はこれをアイデンティティ規制と呼ぶ。私はこれを利益相反を抱えたコーチと呼ぶ。コーチのキム・ウィッテンは別の表現を使う。それは星占いのようなもので、個人的に聞こえるほどには具体的で、誰にでも当てはまるほどには当たり障りがない、と。
本物のコーチは、チャットボットには偽装するしかない信頼を持ち合わせている。私のお気に入りのコーチが30年前に教えてくれたように、信頼は変化の通貨だ。相手のスケジュールを知っていることと、変化を促す権利を勝ち得ることは同じではない。
AIが存在価値を発揮する領域
これは、AIに居場所がないという意味ではない。ただ、正しい対象に向けられる必要があるということだ。
AIは1対1のミーティングを置き換えるのではなく、支える形で最良の働きをする。マネジャーと部下の間で毎週行われる1対1は、監督、指導、そして育成のための中心的な仕組みであり続けている。そこで基準が設定され、逸脱が捉えられ、人々が挑戦と支援を受けるのだ。
そこで、AIを使ってその対話をより良いものにすればよい。マネジャーが難しいやり取りを記録すると、AIがそれをレビューし、何が伝わり何が伝わらなかったかを報告し、次はどうするかを問いかける。フィードバックは依然として、キャリアにとって最も重要な意見の主から得られる。
1対1を中心に据え、その周りに同僚グループを配置し、10%を処理して20%に向けたマネジャーの準備を助ける常時稼働のAI層を敷く。その間、リーダーはコーチであり続ける。AIは対話に情報を供給するが、対話そのものにはならない。
必要な指標は一つだけ
重要なのは、人々がどれだけ学んだかではなく、仕事に戻ったときにどれだけ活用するかだ。
行動を変えるには3つのものが必要だ。スキルアップ、コーチング、そして測定である。最初の2つは注目されるが、多くのプログラムが立ち消えになるのは3つ目においてだ。
では、何を測定すべきか。答えは学習ではなく、活用状況である。その仕組みは、計画・実行・振り返りという日々の習慣だ。学習者はその日を計画し、実際に何をしたかを記録し、あとはAIに重労働を任せる。日々の小さな記録を、何が変わり何が変わっていないかの明確な把握へと変換していく。その要約が次の1対1の材料となる。
従来通りのことを従来通りに行えば、従来通りの結果しか得られない。だが今やAIは、週ごとに、誰かが何かを違うやり方でしているかを見えるようにする手助けができる。
AIが最も有用となるのは、それがより良いHI(ヒューマン・インテリジェンス)を支援し、可能にするときだ。1対1は長い間、マネジメントシステムにおける重要な地点であり続けてきた。AIによって、マネジャーはこれを次の水準に引き上げられる。より良く準備され、より良く支援され、肝心なところでより人間らしく在るために。
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