暗号資産

2026.08.25 15:00

ビットコイン強気派、「10万ドル」を視野に──著名投資家レイ・ダリオが米債務危機を改めて警告

stock.adobe.com

stock.adobe.com

「米政府の財務状況が転換点にあることを、私は確信している」。ヘッジファンド運用大手創業者で、著名投資家のレイ・ダリオは、米国時間8月21日に公開したLinkedInへの投稿でそう書いた。その上で投資家に対し、債券は市場平均より保有を減らし、金(ゴールド)には資産全体の10〜15%を振り向け、ビットコインを「少しばかり」加えるよう促した。「今のうちに手を打たなければ、債務は大きな痛みなしには管理できない水準まで積み上がる」。

危機がいつ訪れるのか。「私の推測は、自分でも質の低いものだと思うが、現在の路線を変えなければ、債務危機は3年後、前後2年の幅で訪れる」とダリオは書いた。政府を1つの企業とみなせば、借金の利払いと元本返済を合わせた額は11兆ドル(1749兆円)に達し、政府が1年間に集める収入のおよそ200%にあたる。連邦政府の支出は、歳入を約40%上回っている。

「ビットコインが8万ドルに迫る。金と銀は直近安値から15%高。デベースメント・トレードが復活した」。ブルームバーグテレビジョンでアンカーを務めるデビッド・イングルスは8月23日、Xにこう投稿した。デベースメント・トレードとは、通貨の価値が目減りすると見込んで、金やビットコインなど供給が限られた資産へ資金を移す動きを指す。

イングルスが投稿した時点で、ビットコインは7万8200ドル近辺を保ち、8月19日につけた安値6万4166ドルを24%近く上回っていた。金は1オンス4658ドルをつけ、資産運用大手ブラックロックによる旺盛な買いが、ビットコインをすでに8万ドルへ近づけている。

ビットコインの年末予想10万ドルは低すぎる、英大手銀が指摘

「2026年に入って初めて、私の年末予想(10万ドル)が低すぎるというリスクが生じている」。英金融大手スタンダードチャータード銀行でデジタル資産の調査部門を率いるジェフ・ケンドリックは、自らが示すビットコイン年末予想について書いた。

ケンドリックは2026年2月に、年末予想を15万ドルから10万ドルへ引き下げていた。だが現在は、ビットコインが過去最高値の12万6000ドルを再び試す展開を見込んでいる。

ケンドリックは、米財務省が長期国債の買い入れを少なくとも倍増させると決めたことを「まさにビットコインが好むたぐいの動きだ」と評した。

財務長官のスコット・ベッセントは8月20日、CNBCに出演し、長期国債について自分たちの手で「マーケットを作る」と語った。財務省自身が買い手として市場に入り、売買が成立する状態をつくるという意味である。買い入れ規模は1銘柄あたり40億ドル(6360億円)を上回る可能性があるとも述べた。

規模を広げた買い入れは9月9日に始まり、どのように続けるかは11月4日に予定される次回の四半期定例入札(リファンディング)で示される。

「我々は債務国だ。誰が我々の借金を賄うのか。商売をしている相手すべてだ。こちらがドルを送り、相手はそのドルで米国債を買う」。金を売買できる投資アプリ「Vaulted」で最高経営責任者(CEO)を務めるデビッド・マカルバニーは、ポッドキャスト番組「On The Margin」でそう語った。「この仕組み全体が、今まさに壊れつつある」。

「これは破局の瞬間ではない。黙示録のような話をしているわけではない」とマカルバニーは言う。「話しているのは、この先の年月に金利が上がっていく理由だ。借用証書の供給が多すぎる」。借用証書とは、政府が発行する米国債を指す。マカルバニーが示す時間軸は、ダリオの見立てに近い。「問題が完全に膨らみきるのが3年後か、5年後か、7年後かは分からない。だが、そのころには政策当局に打てる手はほとんど残っていない」。

次ページ > 暗号資産は投機性の高い分類、量子コンピューターが弱点

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事