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I follow technology, media and telecoms companies in China.

imtmphoto / Shutterstock

中国の多くのニューメディア企業への関心が薄れる中、成長の可能性が大いに見込まれるビデオ及び娯楽関連企業は、来年も引き続き大きな投資と評価を引き寄せるだろう。

中国では、多くのインターネット分野への投資家の関心は、急速に薄れつつあるかもしれないが、娯楽産業は引き続き相当高い人気を維持している。現在、私が市場をこう読んでいるのは、ビデオ及び映画製作における中国と海外企業の新たな共同製作契約の締結と、2社の巨額の資金調達のニュースを聞いたからだ。

オンラインビデオを提供する新興企業、Mango TVは、その高い価値で注目の的だ。報道によると、Mango TVは2ラウンド目の資金調達で200億元(4000億円)を調達しようとしているという。映画鑑賞券の予約アプリ、Weiying Shidaiも、Mango TVに比べれば規模は小さいとはいえ、かなりの額を調達しようとしており、3ラウンド目の資金調達で15億元を手に入れたと伝えられている。最後に注目すべきは、地元の映画スタジオHuaceと世界的大企業21世紀フォックスの間で、映画の共同製作に関する契約が取り交わされたというニュースだ。

こうした取引はいずれも、中国のビデオ市場が活況を呈していることと関連している。映画館は盛況を極め、インターネットを通して映画やテレビ番組を提供する市場も好調なのだ。巨額の資金を引き寄せ続けるこの分野のポテンシャルは、急速に関心が醒めて、今年に入って大規模な合併や買収が見られたスマートホンやオンライン・ツー・オフライン(O2O)サービスと、好対照をなしている。

Mango TVは、急速な発展を遂げる中国のオンライン・ビデオサービス市場において、数少ない国営企業の一つである。同社は、極めて革新的かつ積極的な国営テレビ局である湖南テレビの傘下にある。湖南テレビは、今年に入って行われた第1回資金調達ラウンドで、比較的大きな規模となる10億元を調達した。

Mango TVは今年中にまた資金調達を行うだろうと、以前に私は書いたが、それにしても現在200億元という巨額の資金を調達しようとしていると報道されているのを見て、やや驚かされた。資金調達はまだ説明会の段階にあるようで、先週湖南で行われた潜在的投資家とのミーティングに、40人以上が出席したと伝えられている。

Mangoが比較的新しい企業だということを考えると、200億元という数字は大きすぎるのではないかと思う。もっとも、100億元ですら目を見張る数字であり、Youku Tudou、LeTV、BaiduのiQiyiといった、かねてから存在する私企業の視聴者をMangoが狙う中、市場の大きな可能性を反映していると言えるだろう。

映画鑑賞券の販売

次はWeiying Shidaiだ。Weiying Shidaiはインターネットの巨人、Tencentと、不動産とエンターテインメントのコングロマリット、Dalian Wandaなどの目を引く国内投資グループから、最近15億元の資金を調達している。Weiying ShidaiはWePiaoという映画鑑賞券サービスを展開しているが、新たな資金の一部は関連事業への参入に充てるとしている。

最後に重要なのは、Huaceが、フォックスの地域言語製作部門であるフォックス・インターナショナル・プロダクションズとタッグを組んで、共同製作に乗り出すことだ。この協定の貨幣価値に関する報道は見られないが、1億ドルから2億ドルの価値がありそうで、中国市場向けに3本から4本の映画を製作することになるだろう。こうした映画は、中国国内で製作された作品と見なされるため、1年間に中国へ輸入される海外映画の厳しい本数制限の制約を受けない。

中国の映画館の興行収入は、今年の1月から8月までで50パーセント近く増加して50億ドル前後に達し、その規模においてアメリカに次ぐ第2位に躍り出た。その興行収入を狙って、Huaceとフォックスの場合と同様の共同製作協定が結ばれてきたが、Huaceとフォックスの協定は、その中でも最新のものだ。今後もこのような協定が結ばれるだろうし、娯楽関連プロジェクトへの資金提供は、少なくとも来年も好調を維持するだろう。それ以外の分野は、跳ね上がった評価と過当競争で苦しむだろうが。

編集 = Forbes JAPAN 編集部

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