発酵でパンやチーズを生んだ微生物が、廃棄物を食品に変える
人類は何千年もの間、伝統的な発酵技術を通じて微生物を利用し、原材料をパンやチーズ、ヨーグルトといった保存性の高い食品に変えてきた。しかし現代のバイオテクノロジー技術により、無機物や廃棄物を極めて栄養価の高い化合物へと変換することを目的とした微生物の遺伝子操作も可能となった。炭素廃棄物をµBitesのような栄養豊富な3Dプリント食品に直接再利用することで、研究者らは従来の農業に代わる、持続可能で無駄のない循環型食料の選択肢を提示した。使い終えた資源を再び食料へ戻すという、循環の輪を閉じる試みである。
21億人が食料を安定して得られず、6億4500万人が飢餓状態
理論上、この新技術は深刻な食糧不足を和らげ、宇宙ミッションのような資源が限られた環境への物資供給も可能にし、さらにはプラスチックごみも劇的に減らすことができる。
国連によると、世界では推定21億人が、必要な食料を安定して得られない状態に置かれている。慢性的な飢餓に直面する人は6億4500万人にのぼる。世界的な食糧需要は急増しており、2050年までに世界人口の約30%が飢餓の危機にさらされると予測されている。
ジャヤコディは本研究に関するプレスリリースの中で、「微生物は非常に賢い。だからこそ、私たち自身が作り出してしまった問題を解決するために、彼らの持つ特性を利用しているのである」と語っている。


