欧州

2026.08.25 10:45

ロシアが高速のジェット推進型ドローンの投入を拡大 ウクライナは対応迎撃機の配備が急務

ウクライナ南部クリビーリフで2026年8月22日、前日にロシア軍によるドローン(無人機)攻撃を受けて損壊したショッピングセンター(Ihor Kuznietsov/Global Images Ukraine via Getty Images)

初期の兆候によれば、ロシアによるゲラニのジェット化は効果を上げている可能性がある。Shahed Trackerの集計によると、7月のゲラニ飛来数は5000機弱に減った半面、突破した割合は高くなり、迎撃率は87%に下がった。迎撃率の低下には、近距離の戦術目標に対するゲラニの使用など、ほかの要因も関係しているものの、ジェット推進型への切り替えが影響を及ぼしているのは確実だ。

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また、ウクライナ側はゲラニ-4を撃墜するために、本来は巡航ミサイルなど、より大きな脅威のために温存する防空ミサイルの消費を強いられるおそれもある。

だが、防空側も対応を強化している。ウクライナの開発者たちはこの脅威を予見しており、すでにジェット推進型の迎撃ドローンを開発している。これらの迎撃ドローンの速度は時速600km以上に達するとされるので、ゲラニ-4にも容易に対処できるはずだ。この場合も、迎撃ドローンは迎撃相手のドローンに比べてコストがかなり抑えられており、迅速に生産・配備できれば再びバランスをウクライナ側へ傾けられるだろう。

ロシア側の情報筋によれば、ロシアはゲラニの生産数の50%をジェット推進型にすることを目指しているという。

ロシアはまた、迎撃の難易度が一段と高いドローンも投入している。今年1月に初めて確認された「ゲラニ-5」だ。ゲラニ-5は設計が全面的に変更されており、デルタ翼を廃止し、従来の巡航ミサイルに似たレイアウトを採用している。ゲラニ-5は先行型よりも重量が2倍あり、強力なターボジェットエンジンを搭載し、航続距離は約1000km、巡航速度は時速約480~650kmとされる。ただ、製造はゲラニ-4よりも複雑でコストがかかるとみられ、生産数も相応に少なくなると予想される。

ロシアは、低コストのドローンでウクライナの防空網を飽和させる試みは放棄したのかもしれない。それに代えて、新たな高性能ドローンを巡航ミサイルや弾道ミサイルと組み合わせて、ミサイル防衛に圧力をかける方式に移行しつつあるようだ。その成否は、こうしたジェット推進型ドローンの生産・配備を、ウクライナ側が有効な対抗手段を用意する前に拡大できるか次第だろう。

戦略的なドローン戦は急速に進化しており、向こう1年にもさらに大きな変化があると考えるべきだろう。ただ、それがどのようなものになるかは誰にもわからない。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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