Forbes JAPAN 2026年10月号は、「世界を変える30歳未満」30人特集。30歳未満の次世代をけん引する若い才能に光を当てるアワードで、米『Forbes』が2011年より開催し、『Forbes JAPAN』でも18年から8年間で総計330人を選出してきた。
今年も4つのカテゴリから30人の受賞者を選出。BUSINESS&FINANCE&IMPACT&LOCAL部門で選出されたのが米日財団 在日代表の岡部晴人だ。
「寄付を仕事にしている」と自らの仕事を表現する。「日本は個人寄付が世界で最も少ない国のひとつ。資金を出す側から変えたいと思い、支援団体を支える『サポーターのサポーター』に徹しています」。
岡部が在日代表を務める米日財団は、日米協力による社会課題解決を目的とした慈善団体。基金の運用益から年間約3億円、30件ほどを日本の団体へ助成している。岡部は日本で、課題解決に取り組む人材発掘、プログラムの共同開発、資金提供までをほぼひとりで担う。
東京大学在学中に難民の講演を聞き「当たり前だと思ってきた環境が、まったく当たり前ではないと気づいた」ことがきっかけで難民支援を志した。国連難民高等弁務官事務所でのインターンや、ベイン・アンド・カンパニーでのNPOへの無償コンサルティングの仕事などを経て、どの団体も資金、人材、情報の不足が課題になっていると知った。
「個々の団体ではなく、構造自体の問題では」。答えを求めてハーバード大学の公共政策修士課程で、寄付による社会貢献「フィランソロピー」を学び、その文化が根付くアメリカとの差を痛感した。
岡部は日本でもフィランソロピーを根付かせるため、慶應義塾大学とのNPO経営人材育成プログラムや、日米のNPOリーダーが学び合うJUSSINを展開。国会議員との勉強会も開催する。
「VCと似た性質をもちつつ、経済的リターンではなく、社会的リターンを追求するので成果も測りづらい分野。ようやく芽が出てきた段階なので、エコシステム全体の底上げを目指していきます」
おかべ・はると◎1998年生まれ。東京大学卒業後、ベイン・アンド・カンパニーの東京・ドバイオフィスにて、政府機関、民間企業、NPOの経営アドバイザリーに従事。その後、ハーバード大学大学院に留学。フィランソロピーに関する研究を行い、2025年より現職。
ジャケット50600円/コノロジカ(HEMT PR Tel:03-6721-0882)、ニット58300円/ジョン スメドレー(リーミルズ&カンパニー Tel:03-5784-1238)




