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2026.08.24 09:33

AI時代の労働者:スキル獲得から雇用契約の理解まで、AIが変える3つの局面

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労働力に関する議論は、人工知能(AI)が単に仕事を奪うかどうかという、聞き慣れたテーマの先へと進みつつある。より差し迫った変化が、すでに形になり始めている。AIは、採用される前に何を知っておくべきか、入社後に雇用主から何を求められるか、そして労働条件について労働者がどれほどの情報を得られるかを変えようとしている。

このテーマは、テクノロジーカンファレンス「Ai4 2026」の労働力関連のプログラムで繰り返し浮上した。筆者がモデレーターを務めた2つのセッションでも同様だった。ひとつは、団体「リフト・アワ・ボイシズ(Lift Our Voices)」の共同創設者であるグレッチン・カールソンとジュリー・ロジンスキー、そしてブリガムヤング大学のジェームズ・ガスキン教授を交え、労働者が雇用契約を理解するのをAIがどう支援できるかについて話し合ったセッション。もうひとつは、「ニューヨーク・ジョブズCEOカウンシル」のプレジデント兼執行ディレクターであるキアステン・バーネットを迎え、人材と機会について議論したセッションだ。

より大きな問いはもはや、AIが仕事に何をもたらすかだけではない。雇用サイクル全体を通じて、AIが労働者の立場にどう影響するかだ。労働市場への参入を容易にするのか、それともハードルを上げるのか。従業員のスキルを向上させるのか、それとも単に生産量の増加を求めるだけなのか。そして、テクノロジーによって専門知識の獲得コストが下がったとき、その新たな知識は主に雇用主に流れるのか、それとも労働者が自身のキャリアや労働環境をよりコントロールするために活用できるのだろうか。

採用前:AIリテラシーは「採用されるための必須条件」に

最初の変革は、給与を受け取る前に起きる。AIの影響は、テクノロジー分野で働く人々をはるかに超えて広がっている。マーケティング学科の卒業生は、面接でAIをどう活用しているかの説明を求められるかもしれない。中堅社員は、すべての下書きを自分で作成するのではなく、AIが生成した成果物を監督する方法を学ぶ必要があるかもしれない。新入社員は、署名する前に、強制仲裁条項や異常に広範な守秘義務条項が含まれる契約書をAIを使って精査するかもしれない。

バーネットが率いるニューヨーク・ジョブズCEOカウンシルは、主要な民間企業25社が共同で設立・出資している組織だ。加盟企業は金融サービス、ヘルスケア、テクノロジー、保険、専門サービスなどの分野に及ぶ。バーネットによると、加盟企業はこの5年間で、低所得層の求職者を6万5000人以上採用したという。そのため同カウンシルは、大企業が実際にどのような人材を求めて採用活動を行っているかについて、極めてダイレクトな知見を有している。

バーネットは、エンジニアやデータサイエンティストを目指さない労働者にとっても、AIリテラシーは「最低条件(テーブルステークス)」になりつつあると指摘する。マーケティングの専攻生、社会学の学生、財務の卒業生であっても、これらのシステムで何ができるのか、どこで間違う可能性があるのか、そして実際の業務にどう適合するのかをある程度感覚的に理解しておく必要がある。

バーネットが示したデータは、エントリーレベル(未経験・新卒向け)の仕事に関する一般的な想定を覆すものだ。加盟企業は昨年、約1万7500人のエントリーレベルの労働者を採用した。これは前年と同等か、やや上回る水準だ。採用全体に占めるエントリーレベルの職種の割合は、過去5年間で増加している。

「加盟企業のCEOに尋ねれば、誰もが将来どうなるかはわからないと答えるでしょう」とバーネットは言う。「それは誰もが言える誠実な回答だと思いますが、状況が変化することだけは間違いありません」

こうしたエントリーレベルの労働者を、AIが導入された職場に適応できるように準備させるにあたっては、厄介な問題が存在する。多くの大学は、教室内での許容されるAIの利用形態について、まだ模索している段階だ。学生たちはカンニングや禁止ツールに関する警告を耳にする。しかしその後、企業の面接に行くと、それとは正反対の問いを投げかけられるのだ。

「雇用主側からは、学生やエントリーレベルの求職者に対して『AIをどのように活用しているか』『日常生活でどう使っているか』『どう使いこなして、何を作っているか』を聞きたいという声が上がっています」とバーネットは言う。

新社会人にとって、こうした矛盾するシグナルは当惑を招くものだ。学校では「使うな」と言われ、職場では「使えるようになっておけ」と言われるのだから。

このギャップは、AIがもたらす労働市場の課題の中でも特に解決が難しいものになる可能性がある。雇用主は求める人物像を迅速に改訂できるが、大学の教育課程ははるかに遅いペースでしか動かないからだ。バーネットがニューヨークの公立大学と行っている取り組みは、企業が求めるスキルに関する明確なシグナルを教育機関に伝えることで、このギャップを埋めようとする試みでもある。

AIリテラシーは、雇用主が求めている要件の一部にすぎない。バーネットによれば、採用担当者は依然として、自動化が難しく、従来の教室形式の授業では教えにくいスキルを重視しているという。

「彼らが本当に渇望しているのは、批判的思考、労働倫理、問題解決、コラボレーション、パブリックスピーキングといったスキルです」と彼女は語る。「これらは、少なくとも従来の教育方法では、教室で教えるのが難しいものです」

バーネットは、これが採用において何を意味するかを示す、興味深い事例を挙げた。最近のあるインターンシップ制度では、カウンシル加盟企業全体で約1万人のインターンが参加し、そのうち約1000人がニューヨーク市立大学(CUNY)の学生だった。このCUNYの学生たちは、夏のインターン終了時に正社員としてのオファーを獲得する割合が、他の学生より22%高かったという。

バーネットは、データと自身の解釈を慎重に区別した。彼女の仮説では、CUNYの学生の多くは、従来の採用フィルターでは見落とされがちな経験を携えてやってくるのだという。

「彼らは皆、時間管理スキルを身につけています。仕事を経験したことがあり、上司がいたことも、あるいは自分が上司だったこともあるでしょう。スターバックスで顧客に怒鳴られた経験があるかもしれません」と彼女は述べ、顧客サービスや責任感、実社会での経験こそが、雇用主の重視するスキルだと指摘した。

問題は、実際に誰がその機会を得られるかだ。

「変革はスキルのある者に味方します」とバーネットは言う。彼女は、AIがスキルへのアクセスを広げる助けになり得ると主張するが、それは学校や大学、訓練制度がAIを通常の教育パイプラインに組み込んだ場合に限られる。

「初等・中等教育、高等教育、職業訓練など、どのような教育システムであれ、その中に最初から組み込まれていなければ、人々はシステムの外側でアクセスするしかなくなります。そうなれば一般的に、機会の格差が広がる一方です」と彼女は語った。

これは、労働力におけるリスクの捉え方を再定義するものだ。問題は、AIが仕事を奪うことだけではない。2人の候補者が応募書類を提出するよりも前の段階で、スキルの格差が生まれてしまうことなのだ。

より優れたデバイスを持ち、時間的な余裕があり、強固なプロフェッショナルネットワークや、知識のある親やメンターを持つ学生は、早い段階でこれらのシステムを使いこなせるようになる。一方で、技術的には同じツールにアクセスできても、労働市場に参入する時点で数歩出遅れてしまう人々もいる。

採用決定後:AIが「契約書の細かい条件」への理解を促す

AIが雇用主側にパワーをシフトさせる可能性がある一方で、別の側面からは、AIが従業員側にパワーを取り戻す手助けにもなり得ることが、いくつかのセッションで示された。特に雇用契約においてはその傾向が顕著だ。

ベテランジャーナリストでありテレビコメンテーターでもあるカールソンとロジンスキーは、職場の「口封じ」の仕組みがハラスメント事件にどのように影響を及ぼすかを身をもって体験した後、リフト・アワ・ボイシズを設立した。元フォックス・ニュースのアンカーであるカールソンは、2016年に当時の会長兼CEOであるロジャー・エイルズを相手取り、セクハラと拒絶後の報復措置を理由に提訴した。彼女の訴訟は、同局内での広範な反省を促すきっかけとなり、エイルズの辞任へとつながった。

当時、フォックス・ニュースの寄稿者および政治コメンテーターだったロジンスキーも、2017年にエイルズからセクハラを受け、拒絶した後に報復されたとして独自の訴訟を起こした。その後、両氏は強制仲裁や秘密保持契約(NDA)を公然と批判する急先鋒となった。これらは労働者が不正行為に対して公に抗議するのを阻む仕組みだと主張したのだ。リフト・アワ・ボイシズを通じた彼女たちの擁護活動は、2022年に制定された「性的暴行およびセクシャルハラスメントの強制仲裁終了法」や「スピーク・アウト法」の成立を後押しする大きな原動力となった。

採用候補者は、十分に理解できない言葉が含まれた契約書や職場文書を日常的に受け取っている。強制仲裁、守秘義務、秘密保持契約、誹謗中傷禁止条項などは、新しい仕事への期待に胸を膨らませている時点では、その影響の重大さを十分に理解しにくいものだ。

セッション中、カールソンは自身の体験を交えてこの問題を語った。

「私はフォックス・ニュースで自分が何に署名したのか理解していませんでした」と彼女は述べ、雇用契約書に記載されていた強制仲裁条項のせいで、自身の訴訟が公開の法廷手続きから排除される可能性があったことを説明した。

彼女の指摘は、自身の経験にとどまらない。カールソンによれば、同団体は経営幹部から最低賃金で働く労働者に至るまで、同様の認識不足に直面しているという。

リフト・アワ・ボイシズは、この情報格差を解消するため、最近リリースした無料のAIツール「LOV Where You Work」を構築した。労働者は雇用関連の文書をアップロードするだけで、強制仲裁やNDA、その他の職場での口封じにつながる文言を特定できる。

ここに、雇用におけるAIの役割の興味深さがある。雇用主が採用、生産性向上、労働力管理のためにAIを利用する明確な理由があるのと同様に、従業員側にもそれを利用する理由があるのだ。

すべての雇用書類を弁護士に読んでもらう余裕のない労働者であっても、疑問を呈すべき条項を見つけ出すことができるようになる。ロジンスキーは、署名前であれ事後であれ、そのような条項を発見した後にどう行動すべきかについて、ツールがアドバイスを提供してくれると説明した。

このツールは個人と大企業の間の不均衡を完全に解消するものではないが、双方が交渉のテーブルに持ち寄る情報の量を変えることはできる。

変わりゆくAIと雇用の議論

Ai4での労働力をめぐる議論は、おなじみの「仕事対自動化」の対立軸よりも複雑な構図を描き出した。AIは、採用されるために必要なスキルから、業務上で求められる判断、さらには雇用条件自体を評価する際に使える情報に至るまで、あらゆる段階で雇用関係を形作り始めている。

これにより、問いの前提が変わる。労働力に関する議論の次のフェーズは、AIがどれだけのタスクを自動化できるか、あるいはどれだけの仕事を代替できるかだけでなく、労働者がこれらのシステムを利用してスキルを身につけ、より良い意思決定を行い、自身の権利を理解し、環境が変化する中でより有利な立場に立てるかによって定義されることになるだろう。

Ai4でのセッションや会話が示す通り、この変化はまだ始まったばかりだ。AIが雇用にもたらす影響の最も重要な指標は、機械が労働環境に与える影響が強まる中で、労働者がどれほど情報を得て、適応力を高め、能力を向上させられるか、という点になるかもしれない。

forbes.com 原文

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