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2026.08.24 08:06

成長鈍化のウェブトゥーン、IPとAIに賭ける新戦略

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ウェブトゥーン・エンターテインメント(NASDAQ:WBTN)の第2四半期株主への手紙の見出しは、為替影響調整後の売上高が5.2%増加、調整後EBITDAが550万ドル(約8億7300万円)となり、従来の業績予想の上限を上回る「堅調な」四半期決算を強調している。同社はまた、マーベルとの提携やAIを活用した新たなイノベーションなど、多くの新しい取り組みの成功について楽観的な見解を示している。しかし、報告書を詳しく読み解くと、韓国を拠点とするこのモバイル・ストーリー・プラットフォームのより複雑な状況が見えてくる。

一言で言えば、ウェブトゥーンだけでなく、このセグメント全体にとって、急速かつ容易な成長の時代は終わりを告げようとしているのかもしれない。同社は全体としては前進しているものの、コストの上昇、主要市場での課題、そして業界のダイナミクスの変化に直面している。これらの逆風に立ち向かうため、ウェブトゥーンはIP(知的財産)のマネタイズ、成長への投資、およびAIを中心とした新たな戦略に大きく賭けている。

吉報と凶報

最新の決算によると、為替変動の影響を除いたウェブトゥーンの売上高は5.2%増加したが、調整前の総売上高は前年同期比2.8%減の3億3850万ドル(約537億円)となった。予想を上回る業績は希望を抱かせるが、マイナス面は懸念材料だ。

ウェブトゥーンにとっての好ニュースは、本国である韓国市場で絶好調なことだ。現地通貨ベースの売上高は20%増加し、月間アクティブユーザー数(MAU)や月間課金ユーザー数(MPU)といった他の重要な指標も右肩上がりとなっている。同様に、米国を含むアジア以外のグローバル市場でも、小規模な基盤ながらも成長を続けている。

しかし、ウェブトゥーンにとって最大の収益市場である日本での結果は、期待外れのものだった。2025年に同社の「LINEマンガ(Line Manga)」アプリが、ゲームを含む日本の全アプリの中で売上高1位を獲得したにもかかわらず、日本での当四半期の売上高は現地通貨ベースで6.7%減少。MAUとMPUのいずれも減少した。

このことは、日本でのシェア獲得がウェブトゥーンの課題なのではなく、極めて成熟した日本のコミック市場において、デジタルコミックにより多くの対価を支払わせることが、すべてのプレイヤーにとって収穫逓減の段階に達しており、大手プレイヤーほど大打撃を受けていることを示唆している。『電子書籍ビジネス調査報告書2026』によると、市場全体は昨年、わずか2.1%しか成長しなかった。

この課題こそが、同社の株主への手紙に示された日本戦略の劇的な変更を促している要因なのだろう。日本オリジナル作品の強化、マーケティングの拡大、提携の広範化、そして韓国コンテンツ部門のトップが率いる日本コンテンツの新たな社内運営体制への移行が計画されている。

「私たちは現在、ユーザー獲得の全ファネルにおいてマーケティングと成長に向けた施策を強化し、ユーザー規模の拡大とエンゲージメントの向上に改めて注力している」と、ウェブトゥーンの創業者兼CEOである金俊九(キム・ジュンク)は株主への手紙の中で記している。

成長からマネタイズへ

ウェブトゥーンの有料コンテンツ売上高は現地通貨ベースで4.3%増と堅調で、同社の将来の成長の鍵を握るIPの二次展開(映像化などのアダプテーション)は、第2四半期に4.2%増加した(ただし、上半期全体では減少)。特に注目すべきは、広告収入が11.5%増加し、ビジネスの中で最も健全に見える部分となっていることだ。これは、広告プラットフォームとしてではなく、コンテンツプロバイダーとしてビジネスを築いてきた企業にとって、顕著な変化である。

世界全体で見ると、MAUはほぼ横ばいの0.5%増(1億5690万人)にとどまり、アプリのMAUにいたっては8%減少した。月間有料ユーザー数が1.8%増加したことで、利用減少による影響を補うだけの売上をもたらした。

繰り返しになるが、特にグローバルなオーディエンスの規模を考慮すると、ウェブトゥーンがより高い比率でユーザーをマネタイズできていることは好ニュースである。しかし、ユーザーの伸びが世界的に停滞している(ウェブトゥーン・エンターテインメントだけでなく、多くの同業他社も同様)ように見えることは、理想的とは言えない。

IPへと軸足を移す戦略

株主への手紙は、経営陣がこれらの課題を認識しており、成長とマネタイズの双方を軌道に乗せるための多くの新たな取り組みを推進していることを示している。それは主に、ウェブトゥーンを単なるプラットフォームやクリエイターが所有するIPのライセンサーから、共同所有するIPのパートナーおよび投資家へと移行させることだ。

「戦略的投資を通じたプラットフォーム外でのIPビジネスの拡大」と題された株主への手紙のセクションで、金は次のように書いている。

「これまでの私たちのIP展開へのアプローチは、資金調達や制作のパートナーと協力するライセンス主導型だった。このアプローチは、展開ビジネスの初期段階において迅速に動くのに役立ったが、私たちはプラットフォーム外のオーディエンスに向けて展開するコンテンツから、より多くの利益(アップサイド)を確保するために、このモデルを進化させている」

「現在私たちは、既存のライセンスビジネスを継続しつつ、戦略的に理にかなう分野での直接的な商業化への取り組みを模索している。私たちのプラットフォームは豊富なデータを提供してくれる。私たちは、パートナーと提携するはるか前に、どのストーリーがヒットしており、そのオーディエンスが誰であるかを把握している。膨大な人気コンテンツのカタログと、人々がなぜそのコンテンツを愛しているのかという理解を組み合わせることで、二次展開からより多くの価値を生み出す独自の機会を得られるのだ」

ウェブトゥーンは何年もの間、ITの「フライホイール(弾み車)」をアピールしてきたが、2026年に同社はネイバー(Naver)と共同で設立したIPアダプテーション・ファンドに1億ドル(約159億円)を新たに積極投資するほか、RI Games Holdingsへの投資を通じて、クリエイターとウェブトゥーン自身が共同で所有するIPに基づくゲームを開発している。これは、クリエイターの獲得やユーザーの増加を通じてIPを育成(ファーム)する段階から、共同投資家としてその成長を拡大する段階への移行を示している。資本集約的でリスクの高いビジネスではあるが、より大きな見返りを得られる可能性がある。

クリエイターが鍵を握る

これらすべての鍵は、クリエイター側にあるかもしれない。ウェブトゥーンのプラットフォームモデルは、歴史的に新しい才能、新しいジャンル、新しいコンテンツを育成する上で成功を収めてきた。クリエイターが創作活動から収入や機会を得られるような条件を提供しつつ、同時にプラットフォームに新たなユーザーを惹きつけてきた。ビジネスがIP所有モデルへと移行する中、同社は有望な新しい知的財産を見つけ出し、その規模を拡大するのを支援するために設計された「ベルトコンベア」システムにも投資している。

同社のアップデートされた「Canvas(キャンバス)」(UGCプラットフォーム)は、AIによる翻訳支援を通じてクリエイター作品のリーチを広げ、新たな国際市場への進出を可能にすることを明確な目的としている。

この戦略的アプローチは真っ当かもしれないが、問題は、ウェブトゥーンのエコシステムにおいて、増加するZ世代のクリエイターや読者の間でAIが毛嫌いされていることだ。いまだ実質的な収益を生み出していないAIの実験を加速させることによるレピュテーション(評判)コストは、そこから得られる価値を上回る可能性がある。

健全な財務と不透明な見通し

こうした取り組みには、多額の費用がかかる。幸いなことに、ウェブトゥーンは無借金で、手元資金を約5億8300万ドル(約925億円)保有している。最初の3カ月間の営業キャッシュフローがマイナス1810万ドル(約28億7000万円)だったとしても、戦略目標を追求するための十分な余力がある。問題は、どの目標を追うのかということだ。ユーザーの成長か、それともマネタイズか、あるいはIPへの投資か。

第2四半期の予想外の成長を強調した同じ決算報告の中で、ウェブトゥーンは第3四半期の現地通貨ベースの売上高成長率がほぼ横ばい(0.7%〜3.3%)になるとの注意を促しており、これにより経営陣が抱く「2026年の2桁成長への復帰」という期待は、ますます野心的なものに見えてきている。

また、決算からは、ウェブトゥーンが成長を作り出すために支出を増やしていることも明らかになっており、マーケティングコストは3110万ドル(約49億4000万円)から3830万ドル(約60億8000万円)に上昇した。この支出はMAUの数字を押し上げる役にはあまり立たなかったが、ユーザー層の一部を課金顧客へと転換させることには貢献したかもしれない。

要するに、ウェブトゥーンは戦略の転換点に達しているのだ。同社のコア・プラットフォームは、もはや単独で同社の企業価値を裏付けるようなオーディエンスの成長を生み出せていない。そのため、AIとヒットIPの直接所有によって、規模は大きいが低マージンなコミックプラットフォームを、世界的なフランチャイズ製造機へと変貌させることに賭けている。

同社にとって有利な材料としては、客観的に見ても膨大な約1億6000万人というグローバルユーザー基盤、韓国での力強い成長、パラマウントやマーベルといった一流のパートナー、マネタイズの改善、そして潤沢な資金の一部を新しい取り組みやパートナーシップ、テクノロジーに投資する意欲が挙げられる。しかし、それはユーザー成長と売上高の伸び悩み、主要市場である日本での指標悪化、AI導入における難題、およびライセンスからIP所有への転換に伴うリスクといった逆風を克服するのに十分なのだろうか。

いかなるウェブトゥーンと同様に、その答えを知るには次のエピソードを待つしかない。

Forbes.com 原文

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