米国は深刻な財政問題を抱えている。米連邦政府の総債務は先週、初めて40兆ドル(約6400兆円)を突破した。総債務はこの5カ月間で1兆ドル(約159兆円)増加しているが、これは数十年にわたる財政上の圧力を反映している。連邦政府が借り入れた資金の多くは、国債を通じて調達されている。
分かりやすく言うと、ドナルド・トランプ第1次政権が発足した当初、米政府の債務は20兆ドル(約3200兆円)に満たなかった。それ以降、2倍に膨れ上がったのだ。実際、トランプ大統領の在任期間中に、社会保障や公的医療保険、減税に伴う支出の増加により、総債務の25%以上に当たる11兆6000億ドル(約1800兆円)が積み上がった。
国の債務の管理は政府の責任だが、返済の負担は最終的に米国民の肩にかかってくるだろう。一方、債務を抱えることと、それに対する利息を支払うことは別の問題だ。支出以外にも、債務の額がこれほど急速に増加している理由の1つは、毎年支払わなければならない利息にある。
政府は借り入れた数兆ドルに対して利息を支払っている。これは、一般家庭が住宅ローンやクレジットカードの利息を支払うのと同じことだ。米ピーター・G・ピーターソン財団によると、米政府は2024年、純利息費用としては史上最高額となる約8800億ドル(約140兆円)を支出した。現在のペースが続けば、利息の支払額は今年末までに年間1兆ドル、月間では830億ドル(約13兆円)に達することになる。
米国には約1億2800万世帯ある。年間1兆ドルの利息を全世帯で割ると、1世帯当たりの負担額は月額650ドル(約10万円)になり、年間では7800ドル(約120万円)になる(これは単純化した平均値であり、実際の負担額は所得や納税状況などによって異なる)。
米国の納税者は、連邦税を通じて米国債の利息を支払っている。昨年時点で、米国の歳入全体の約19%、つまり個人所得税の1ドルにつき約39セントが、債務の元本返済ではなく利払いに充てられていた。この支出は極めて大きく、公的医療保険や国防費を上回り、現在では連邦予算の中で最も増加が著しい項目の1つとなっている。
米連邦議会合同経済委員会の共和党議員らは昨年12月、「過去1年間の総債務の増加額は、1人当たり6566.84ドル(約104万円)、1世帯当たり1万6574.81ドル(約263万円)に上り、債務の額は1人当たり11万2881ドル(約1800万円)、1世帯当たり28万4914ドル(約4500万円)となっている」と報告した。



