米国債を保有する国
国債の大部分は国内で保有されているが、公的に保有されている債務の約4分の1は、米国債という形で外国の債権者が保有している。米国債は、米政府の「全面的な信用」によって裏付けられているため安全と見なされており、世界中の政府や投資家が保有している。米国債の保有額が大きい上位3カ国は次の通りだ。
1位 日本(1兆1300億ドル)
過去10年にわたり、日本は米国債の最大の保有国であり続けている。米財務省によると、日本は1兆1300億ドル(約180兆円)の米国債を保有している。
日本の動機は経済戦略に基づいている。米国債への投資は安全であり、日本の通貨管理にも役立つ。日本の機関投資家は、外貨準備の管理や資産分散の一環として米国債に投資している。
米国の視点から見れば、主要な同盟国が債権者であることは、安定要因と見なすことができる。しかし同時に、相互依存関係を強めることにもなる。もし日本が突然保有高を減らした場合、米国の借入費用は急上昇する可能性がある。
2位 英国(8070億ドル)
最近、英国は中国を抜き、8070億ドル(約128兆円)の米国債を保有する国として2位に躍り出た。この数字は、英国の金融機関が世界中の投資家に代わって米国債を保有していることを示しており、ロンドンが世界の資本市場で中心的な役割を果たしていることや、外国の国債市場がいかに深く統合されているかを浮き彫りにしている。
3位 中国(7500億ドル)
21世紀に入って以降、中国は長期にわたり米国債の最大の保有国だった。同国は現在も約7500億ドル(約119兆円)の米国債を保有し、上位3カ国に名を連ねている。
だが近年、中国政府は米国債の保有額を徐々に減らしている。地政学的緊張や貿易摩擦、国内の流動性管理の必要性などを踏まえて中国の戦略は変化しているものの、同国の米国債保有高は、国際金融やレバレッジに関する議論で注目を集めることが多い。
米国債の75%は米国内に
米国債の約25~32%は外国で保有されているが、残りの68~75%は米国の機関などが国内で保有している。米国内では、政府間機関(社会保障信託基金、メディケア信託基金、連邦職員退職年金・障害年金基金など)が国債の約20%を、中央銀行に当たる米連邦準備制度が約13%を、国内の民間投資家(退職年金口座、投資信託、上場投資信託(ETF)、年金基金、銀行、保険会社、州・地方自治体)が42~50%を保有している。


